五感と養生法

人間の五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚は外界の情報を得るのに極めて重要な役割を担っています。

健康で生き生きとした大脳の働きを維持するには、これら五感からバランスの良い刺激を受ける事が大切です。

しかし現実の生活は、本やテレビ・ビデオ・パソコン等視覚からの情報が多くを占め、嗅覚・味覚・触覚の情報は少なくなっているのが現状です。

しかし人間は本来、五感のバランスを保ちたいという無意識の欲求を持っている様で、例えばグルメブームや激辛ブームの様に味覚に関する関心が高まったり、ガーデニングで生命を育てる手触りを実感したり、自然の色彩や香りを楽しみたいというのはその現れかもしれません。

アロマテラピーがもてはやされるのも、失われた香りをオフィスや生活の場に取り入れ、日常のストレスから癒やされたいという大脳の欲求が働いている様です。

眼を酷使するような生活による疲れやストレスは、他の五感を刺激することで相反的に癒す事ができるのですが、とりわけ森林浴等は養生効果が大です。

豊富な縁は視神経の興奮を静め、鳥のさえずりや葉ずれの音に聴覚を働かせる事によって視覚の疲れをとり、更に森林内に満ちるテルペンの香りを嗅ぐ事によって身体の内分泌機能を高めて副交感神経の働きを優位にします。

深呼吸をする事で自律神経のバランスを整える、清流の水を味わうなど、五感の全てをバランスよく刺激する事で大きな養生効果が生まれます。

鶴巻温泉治療院