酒をどれだけ飲んでも健康な人と、少ししか飲まないのに身体を壊してしまう人がいます。
アルコールは主に肝臓でアセトアルデヒドに分解され、毒性の無い酢酸に分解されます。
アルコールを無毒化するアセトアルデヒド脱水素酵素は、肝臓にある細胞質可溶性の酵素1とアセトアルデヒド脱水素酵素遺伝子がつくるミトコンドリア性の酵素2の2種類あります。
白人のほとんどはこの2種類ともある正常型ですが、日本人を含むモンゴル人種は酵素2を欠く人が多いので東洋人は白人よりお酒が弱いのです。
日本人の6割は正常型、1割は完全欠損、3割は中間型といわれ、飲酒後の血中アセトアルデヒド濃度は正常型では完全欠損の10%、中間型では完全欠損の25%と低いのです。
このアルコールに弱い人が習慣的に飲んでいると、口の中や食道にも同時にがんが広がる多重がんになる危険性が高いという事を千葉の国立がん束病院の研究チームが日本癌学会で報告しました。
のどや口の中にできる頭頸部がんの患者78人の内、食道にも複数のがんができた29人の体質、生活習慣の調査の結果、酵素が一つしかない酒に弱い人が習慣的に飲んでいる事が分かり、正常型の人の約18倍も罹りやすい事が分かったのです。
弱いけれども会社のお付き合いで飲んだり習慣的に飲んでいる人は、がんになる危険性が高いのでアルコールは慎んだ方がいいでしょう。
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