フライエットの法則

「フライエットの法則」と呼ばれる、3つの原理があります。

基本的に脊柱というのは回旋側屈という動作から成っています。例えば右側屈をした場合反対側に回旋をします。つまり左に回旋をします。この動きが通常の動きとなります。この動きが行われなければなりません。

ところが深屈曲深伸展の場合は同側回旋が行われます。中立位であるならば右に側屈して右に回旋する事は異常な状態になります。これを非生理的な状態と呼びます。非生理的であるという事は機能的では無いですので機能障害になりやすいのです。

回旋軸に対してサブラクセイション(関節運動の制限)がある場合ですが、仮に右回旋でサブラクセイションがある場合に右側屈して本来なら左回旋をしなければならないのが、そのまま動かない事で同側回旋の状態に結果としてなります。

この動きがフライエットのタイプ2と呼ばれるものになります。

 

この3つの原理は「タイプ1・タイプ2・タイプ3」と呼ばれていて、これらの特徴はいずれも脊椎の動きに対してのことです。

タイプ1 脊椎は、中立位の時、側屈時に逆側への回旋を起こす。
タイプ2 脊椎は、非中立位の時、回旋と同側へ側屈を起こす。
タイプ3 脊椎は、3軸のうちのいずれかの運動面に動きが起こると、他の運動面の可動性を低下させる。

中立位・非中立位とは「脊椎の上下の椎間関節が、互いに接触しているか否か」で、「接触していない = 中立位」「接触している = 非中立位」となります。

解剖学的に脊柱は頸椎・胸椎・腰椎3つの領域に分けるられています。

胸椎と腰椎は、解剖学的肢位の時、椎間関節が接触していないと考えられていて、頸椎は解剖学的肢位の時を含め、常に椎間関節が接触していると考えられています。

つまり、胸椎と腰椎はタイプ1とタイプ2が存在、頸椎にはタイプ2のみが存在し、タイプ3は脊柱すべての関節に存在する、ということになります。

人の頸椎は通常7つからできていますが上の上部頸椎1.2番と下部頸椎4.5.6.7では動きが違います。

後頭骨と頸椎の1番目(OA) タイプ1のみ
頸椎の1番目と2番目(AA) タイプに対応しない回旋運動のみ
2番目から7番目(C2~C7) タイプ2のみ

※タイプ3は全てに適応

 

鶴巻温泉治療院