6.楽な姿勢

休む姿勢

休む姿勢

なぜ「前かがみ」がラクに感じるのか?
脊柱管狭窄症(LCS)の代表的な症状に、「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」があります。
これは、少し歩いただけで足のしびれや痛みが強くなり、立っていられなくなる状態です。

しかし多くの方が、前かがみの姿勢で少し休むと、また歩けるようになります。

■ 前かがみで症状が軽くなる理由
歩行中や立位では、背中が自然と反る姿勢になります。
この姿勢は脊柱管(神経の通り道)を後ろから狭くするため、神経や血管が圧迫されやすくなります。

一方、図のように腰を前に曲げる(屈曲位)になると、
背骨の間が少し開き、狭くなっていた脊柱管のスペースが一時的に広がります。

その結果、神経や血管の圧迫が緩和され、しびれや痛みが軽減されるのです。

■ よくある患者さんの声
「しばらく歩くと足がしびれてつらい。でも前かがみになって少し休むと、また歩けるようになる。」

このような経験がある方は、LCSの典型的な症状が出ている可能性があります。

 

提案

椎間孔の靭帯

本当の原因は「姿勢の崩れ」にあるかもしれません
〜LCSと不良姿勢の関係〜

脊柱管狭窄症(LCS)は、神経の通り道である脊柱管が狭くなることで起こる症状です。
病院でも「痛いときは前かがみになると楽です」と言われるように、前かがみの姿勢は一時的に神経の圧迫を緩和させます。

しかし、それが「ラクだから」といってその姿勢を日常的に続けてしまうと、逆に症状が年々悪化するという悪循環に入ってしまいます。

■ 不良姿勢 → 退行性変性の加速 → LCS進行
姿勢が崩れた状態が長期間にわたって続くと、
椎間板や靭帯、骨に余計なストレスがかかり、通常より早く変形や変性(退行性変性)が進行します。

この状態がさらに神経の圧迫を強め、脊柱管狭窄症の症状を悪化させてしまうのです。

■ LCSの根本改善には「理想的な脊柱配列」へのアプローチが必要
脊柱管狭窄症の進行を止め、改善を目指すためには、
神経を圧迫しない脊柱の配列=理想的な姿勢に少しずつ近づけていくことが重要です。

これは単にストレッチや運動だけでなく、

どこが崩れているのかを見極め

脊椎全体の動きや配列を整え

再び崩れにくい身体に導く

という個別性の高いアプローチが求められます。

 

 

鶴巻温泉治療院