頚部痛

首が痛い女性

例えば首の後ろが痛む女性がいたとします。その場合硬くなっている首の後ろを緩めると考えがちです。
ですがこの女性が過去にむち打ちをした場合は異なった施術の考えとなります。

この場合は斜角筋群等の頚部の屈筋群を見なければなりません。新筋群も損傷する場合もありますが、傾向として屈筋群が損傷して緊張していたり癒着瘢痕化している例が多いです。

こうした背景から頚部屈筋群が問題となりやすいのです。
屈筋群の中でも癒着瘢痕化しやすいのは斜角筋群です。

この筋が緊張してその後癒着瘢痕化する事で椎間に圧縮ストレスを発生するだけで無く図のように関節運動軸を前方に変位させてしまいます。
そうなれば運動軸が前方にあるのに頚部を伸展してしまうと早い段階で椎間関節面が衝突して「詰まって痛い」という頚部伸展痛を発生させてしまいます。

また椎間の圧縮ストレスで安静時の痛みも起こすヒトもいます。また斜角筋間には腕神経叢が走行していますので斜角筋の緊張により筋内圧が上がり腕神経叢を締め付けて上肢にしびれを出す事もあります。

こうした場合は頚部後面痛であっても、施術すべきは頚部前面の屈筋群であるといった見たてが必要です。それにより頚部運動軸の修正が起こり椎間関節の圧縮が無くなり痛みが無くなります。

検査を行いしっかりとした見たてが首においても重要なのです。

鶴巻温泉治療院