クラニアル=頭蓋骨調整とは
詳細は追記しますが、クラニアル療法とは、頭蓋骨の動きを調整し、脳脊髄液の流れを改善する、とてもソフトな手技です。
脳脊髄液とは脳と脊髄を衝撃から守る、いわば豆腐パックの中の水の様な役割をしています。水が濁れば豆腐も腐ってしまいますが、水=髄液の循環が何らかの衝撃や歪みなどから悪くなると、脳に老廃物が溜まってしまいます。脳脊髄液はそれらを排泄する大切な役割も果たします。
正常な流れは自律神経のバランスを保ち、筋肉が緩み、全身がリラックスして、自己治癒力促進、頭痛・腰痛などの慢性的な痛みに有益です。
なぜクラニアルをできる人が少ないのか
頭蓋骨の施術を行っている整体院は限られています。頭蓋骨のクラニアルを扱える先生はごく一部です。
それに対してほぐし等を行っている所がほとんどです。多くは「筋膜リリース」や指圧、マッサージ等の類似行為をおこなっています。
頭蓋骨を扱うにはクラニアルを覚えなければなりません。更にハードルが高く頭蓋骨の可動性と脳脊髄液の動きを感じる力がなければなりません。多くの施術者は頭蓋骨の動きを理解できずに手の上に頭を乗せても頭が乗っている重さ程度で何も感じません。そのため1次呼吸を通常の人は手に感じません。
その為、頭蓋に手を当てても「左右差のある気がする」などと頭蓋に対してオステオパシーのアンワインディングテクニックをしているレベルです。それでは頭蓋の動きを感じたといえず、変化を出せないです。
当店では1次呼吸にオステオパシーの「誇張法」を用いています。1次呼吸を本当に理解していないと出来ないからです。
1次呼吸とは肺呼吸とは違い脊髄液の流れの事をいい、肺呼吸はオステオパシーにおいては2次呼吸と呼ばれます。
頭蓋骨を扱うには1次呼吸を理解しなければなりません。頭蓋骨はヘルメット状の1枚板状のものではなく縫合があり0.3mm~0.8mm動きます。頭蓋骨は常に正常な位置に鎮座するものでは無く頭蓋骨は捻じれが起こります。縫合が必要の無い物であれば、成長過程で仙骨のように1枚の一体形成になってもおかしくないのですがそうはなりません。この縫合が人体にとって重要な働きをしています。
側頭骨のズレは三叉神経を圧迫し頭痛が起こる場合もあります。最大吸気時と最大呼気時では、頭の大きさに小さな違いを感じます。
頭を押さえると吸気をしにくく感じたりもします。
オステオパシーの呼吸と肺呼吸の違い
知らなかった脊髄液の重要性
再度の説明ですが1次呼吸とは肺呼吸とは違い脊髄液の流れの事をいい、肺呼吸はオステオパシーにおいては2次呼吸と呼ばれます。
では脳脊髄液は何をしているのかというと
- 脳の保護、衝撃吸収作用をしてお豆腐のパックにあるお水の役割
- 脳、脊髄の栄養
- 老廃物の浄化除去
ヒトの生命の基となっている脊髄液の産生循環が正常であれば、自然治癒力と呼ばれる回復が行われます。
簡単に脊髄液の流れが減少してしまう
研究結果では脊髄液の産生は一定ではなく条件により増大や減少が起こります。
- 自律神経の影響を受ける
- 交感神経への刺激で30%まで減少(7割減)
- 副交感神経への刺激で最大100%まで増大
- 上顎神経節(C2,C3の高さ)刺激で産生増大
- 睡眠をすると産生
身体には川があります
- 心臓から送り出される血液
- 脳室から作られる脳脊髄液
- リンパ本管を還流するリンパ液
脳神経や下垂体や視床下部が正常に機能するのには脳脊髄液が機能していなければなりません。
多くの不定愁訴や病気に脳幹部視床下部がいずれも関与している事が知られています。
自律神経失調症、不眠症、パニック障害、機能性ディスプペシア、過敏性腸症候群、メニエール病、過呼吸症候群、腹痛、吐き気、嘔吐、頭痛、胸焼け、肩こり、めまい、下痢、動悸、便秘、頻尿、残便感、残尿、冷え等・・・これらは知られていますが自律神経系が生命体自体の生存を維持している元になります。
そもそも治癒力の低下なので病気になってからも回復せずにいつまでも病気のままになってしまう可能性があります。
- 長い生活習慣の乱れ
- 不規則な生活リズムまたは仕事
- 栄養や健康を考えない食事
- 十分な睡眠を取らない
- 運動習慣が無い
- ジャンクフード、コンビニでの食事が多い方
などが考えられます。
不調を一時的に改善するだけでは、時間が経てば再発を繰り返します。
SOTクラニアルは脳脊髄液循環を流動する事を目的とします。それは脳幹部分にも良い影響を与えて視床下部の本来の機能等にも良い影響を与える事でしょう。
自然治癒力(ホメオスタシス)は恒常性維持機能の事ですべてが正常にあるべき状態に置かれてこそ不調の側に揺れ動いた時に揺れ戻しを起こして常に健康に働きかけるものです。
頭蓋骨の場所とズレによる影響
前頭骨
前頭骨は脳の前頭葉を保護する部分で、前頭葉はヒトにおいて最も発達した部分です
前頭骨縫合が硬くなりやすく前頭骨を調整する事で、蝶形骨との縫合が緩むようになり、蝶形後頭底結合が起きてくると脳脊髄液が起こりやすくなります。
前頭骨が適正な位置に無いと、前頭の頭痛、副鼻腔炎、視覚障害、異様な社会行動
頭頂骨
頭頂部の頭痛、突発性てんかん
側頭骨
難聴、耳鳴り、めまい、耳の痛み、中耳炎、片頭痛、顎関節症
下顎骨
下顎骨は「第3の心臓」と呼ばれる
1日に約2000~3000回動くから硬くなりやすい
顎関節は周辺に血液やリンパの循環ポンプ作用があるため、ここが硬くなると全身への体液循環が悪くなる顎関節症にも影響
後頭骨
頭痛、片頭痛、背中の痛み、咀嚼障害およびTMJ症候群、視覚障害、側弯症、平均感覚障害、精神障害、代謝障害
篩骨
副鼻腔炎、鼻炎、アレルギー性鼻炎、嗅覚障害、目の充血
これらの頭蓋骨をすべて正常に近い位置に修正をして最終確認では蝶形骨を正しい位置に移動させる必要があります。
なぜクラニアル(頭蓋仙骨療法)とCMRT(内蔵療法)が有効なのか
自然治癒力(回復力)を本来は持っていて、ホメオスタシス(恒常性維持機能)が狂わない限り回復しています。
ですがホメオスタシスが正常でない場合は、自然治癒力は起こらずにそのまま悪化を続けてしまいます。
自立神経が大きく関わっていますが、クラニアルは脳脊髄液循環を良くする目的で行いますので、自律神経系の安定に働きます。
視床下部から下垂体そして副腎に伝達が行われて、ストレスの解消が進みます。
自律神経は循環、呼吸、消化、発汗、体温調節、内分泌、生殖器、代謝機能とありとあらゆるものに関わっています。
自律神経の中枢は脳にあります。脳幹(視床、視床下部、中脳、海馬、延髄、橋)にある間脳の視床下部にあります。
頭蓋骨を調整する事はこの部分の働きかけを正常にする目的とします。
内臓療法は腸などの機能回復に働き腸は、第2の脳と呼ばれ免疫力の6~7割は腸で作られます。腸は血液や神経伝達物質を作りセロトニンやドーパミン等の幸せを感じる物質を作ります。腸は肝臓とならんで解毒の働きも行います。
クラニアルは、全身を統括する脳(第1の脳)と腸(第2の脳)に働きかけてホメオスタシス機能を正常の働きにします=自律神経のバランスが安定=自然治癒力を引き出し➡痛みの統括的原因にアプローチしてゆきます。
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