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がんの遺伝子治療

2019.09.20 | Category: 未分類

遺伝子治療で最も多様な試みがされているのは癌の治療で、癌の治療を見れば遺伝子治療が良く解ります。ひと口に遺伝子治療とは言っても、どの様に遺伝子を働かせようとするかのアイデアも様々です。アンチセンス療法と言われる物は有害な遺伝子が作る蛋白質の合成を抑制しようと言う物です。この考え方は、癌の治療に限らず様々な遺伝子疾患に対して試みる事が出来るでしょう。また壊れてしまった癌の抑制遺伝子を補うという物や、癌遺伝子その物を抑制して癌の増殖や転移を押え込もうとする方法があります。更に免疫療法は抗癌免疫反応を強化するもので、数的にもこの方法が最も多く試みられています。本来は癌細胞も免疫機構によって抑えられている筈ですから、その免疫機構を強めて癌を押え込むと言うのは最も合理的な方法であるとも言えます。更に癌治療ならではの方法として、癌の化学療法に対して正常細胞その物に、抗癌剤に対する耐性を持たせようとする方法もあります。反対に癌細胞その物に薬剤に対する強い感受性を持たせ、アポトーシスを起こさせて自滅させようと言う治療法も考えられています。

カイコと遺伝子組み換え

2019.09.20 | Category: 遺伝子

人の遺伝子を組み込んで、動物に薬になる蛋白質を効率良く生産する技術をいわゆる動物工場と呼んでいます。アメリカのジェンザイム・トランスジェニクス社はクローンヤギに人の血液の凝固を抑える抗トロンピン3と呼ぱれる蛋白質を合むミルクを作らせる事に成功しました。日本では伝統の技術を生かした方法もあります。それはカイコに有用蛋白を作らせる方法です。カイコは人と同じ真核細胞を持っており、大腸菌で生産される物に比べて人蛋白質に近いのでアレルギー反応や副作用が少ない等の利点があります。また、日本では絹の生産は激減しましたが、カイコの飼育の伝統があり、育てるのも簡単で短期育成(卵から23日で成虫)で体重も一万倍になるという昆虫工場として最適な条件を満たしているのです。実際、農水省管轄の蚕糸・昆虫農業技術研究所では、遺伝子組み換え技術でインターフェロンやHIV予防薬のgp120という蛋白質等の生産に成功しています。今後もこのカイコエ場から薬になる有用蛋白質が生産される可能性があります。

遺伝子診断の明暗

2019.09.20 | Category: 遺伝子

遺伝子性疾患の種類は4000とも5000とも言われ、これまで分ら無かった遺伝子性疾患も特定される様になってきました。既に幾つかの癌遺伝子や肥満に関する遺伝子も見つかり、将来は行動や性格なども遺伝的な側面から多くの事が説明される様になりそうです。将来高血圧になりそうだとか、肥満になりがち等の遺伝的傾向が分れば、それが生活習慣をコントロールする事で病気の予防の為のデータとなって利用されて行く事でしょう。しかし一方で深刻な問題もあります。例えばハンチントン病やデュシェンヌ型ジストロフィー等の様に予防も治療も仕様の無い深刻な病気の遺伝子を持っていると確認したところでその人は苦しむだけでしょう。アメリカでは乳癌の遺伝子を持つと分かった為乳房の切除をしたと言う事すら出てきています。またその人の疾病傾向が就職に影響したり、保険に加入出来無かったりと言う影響も出て来ています。こうした事は出生前診断や着床前診断の技術の実用化に後押しされて、生命の選択へと向かう危険性があります。どこまでを病気とみなすかという事を問われていく事になるでしょう。どの様なパターンであるにしろ人は普通平均10個の遺伝子異常を持つと言う事を念頭に置いておく事も大切です。

心筋梗塞も遺伝子治療

2019.09.19 | Category: 遺伝子

遺伝子治療の方法には患者の細胞を体外から取り出し、試験管の中で遺伝子を組み込み再び注射で体りに戻す方法と、遺伝子を組み込んだベクター(運び屋:核の中こ遺伝子を運びこむウイルスの事)を直接体内に注入する方法があります。遺伝子治療の世界初の成功例は1990年アメリカで行われてアデノシンデアミナーゼ酵素欠損症(ADA)による重症複合免疫不全症の女児に対して前者の方法で行われました。後者の方法では「心臓の冠状動脈付近に血管を新生させる」と言う治療です。アデノウイルスを用いたベクターにVEGFと呼ばれる血管内皮細胞新生因子の遺伝子を導入し、これを心筋梗塞等で狭窄した血管付近の心筋に注射すると、2週間程で新しい血管が狭窄部位を避ける様にバイパスして新生し、心筋への血流量が完全に回復するほどの成績を上げているのです。又、実験段階ですが肝硬変のあるラットの筋肉に肝細胞の増殖を促す肝細胞増殖因子(HGF)を使った遺伝子治療が行われています。約8割のラットで肝硬変で肝細胞が破壊されて起きる繊維症が完全に消失し、残り2割にも繊維症が約80%消失したという報告があります。

DNAコンピュータ

2019.09.19 | Category: 遺伝子

DNAのA、T、G、Cの4つの塩基をコンピュータの演算素子に利用し、試験管の中で計算をするという、とてつもない考えが実現しつつあります。米国カリフォルニア大学のLM.エイドルマンは数学者でありコンピュータ科学者で、たまたま分子生物学を研究して、DNAポリメラーゼの働きと初期のコンピュータの働きの類似性に気付きました。情報を格納する方法と情報を操作する簡単な命令方法があればコンピュータが作れます。現在のコンピュータはメモリ上の0と1の列で情報を格納し、プロセット・チップでその情報を操作します。DNAコンピュータはDNAに情報を格納し、ポリメラーゼやリガーゼで情報を操作するのです。エイドルマンはハイテク器材(DNAポリメラーゼ、リガーゼ、ヌクレアーゼ、ゲル電気泳動装置、試験管)を使って、「ハミルトン経路問題」と言った、現在のコンピュータが苦手とする一種の一筆書き問題を解く事に成功しています。このDNAコンピュータの利点は情報格納能力で、なんと1gのDNAの中にCD3兆枚分の情報をしまい込めます。その並列度は、スプーン15分のl杯の溶液中で10の4乗個が同時に結合出来、現在のスーパーコンピュータよりもずっと速いのです。いち早く目を付けたNEC北米研究所はDNAコンピュータで世界初の特許を取得しました。

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