- Blog記事一覧

Blog記事一覧

ゲノムという考え方

2019.09.21 | Category: 遺伝子

ゲノムを物質として言い表せば4つの塩基で構成されたDNAと言えます。しかし”ゲノム”と言った時には単なる物質としてでは無い、生命のシステムとして見るという事が必要になります。生物は全てDNAを命の設計図として持っていて、それは大腸菌でも象でも同じです。しかしよく見るとそのDNAが作っているそれぞれの遺伝子は、象の遺伝子、大腸菌の遺伝子と言うよりも、ひとつの酵素の遺伝子、ひとつの蛋白質の遺伝子等が長い年月をかけて組み合わされた物だと言えます。ですから「大腸菌での真実は象でも真実だ」と言われるのはその通りですが、かと言ってそれぞれの遺伝子が大腸菌でも象でも同じような働き方をしている訳では無いからこそ色々な種が生まれてきたのです。また個々のゲノムは象を作ったり大腸菌を作る共通のゲノムではありますが、同時にA象とB象の違いも持つ、個別的なゲノムでもあります。つまりゲノムは種として見る事も出来れば、個としても見る事の出来る、生命のシステムだと考えれば良いでしょう。2003年4月14日に解読終了宣言をしましたが蠅と人とはほとんど同じであり、全ての生物のゲノムが明らかになれば、これらのゲノムと人ゲノムとを比較する事で、生物の進化や共通性、多様性が明らかになるだけでなく、生命とは何かという大問題も随分みえてくる事でしょう。

クローン羊の「ドリー」

2019.09.21 | Category: 遺伝子

クローンヒツジドリー誕生の時のお話です。それまでのクロ-ン技術は受精卵が分裂して四個の細胞(胚)になった時に別々の代理母の子宮に注入する胚移植でした。1996年にイギリスのイアン・ウイルムットの研究チームがベンチャー企業と共同で、多くの難関をクリアして6歳のメスヒツジの乳腺細胞からのクローンヒツジを誕生させたのでした。難関の第一は核の入れ替えの時期の設定でした。従来は双方の細胞が分裂しかかる活動的なG₁期に設定していました。しかしこれでは上手くいかなかったので、細胞を飢餓状態において活動を極端に抑え、不活性な状惣であるG₀期に設定して成功したのです。理由ははっきりしませんが、DNAの鍵がはずれ易くなったものと考えられます。未受精卵の卵子の外側にある透明体にある極体(遺伝子の集まり)と染色体を取り除きます。次に透明体に開いた穴から乳腺細胞を一個入れます。この段階では何も起こりません。これに電気刺激を加えると、乳腺細胞と卵子がくっついた所に穴が開き、細胞の融合が起こります。そこで乳腺細胞の核が卵子から抜きとられた核の後釜になると、結果的に核の移動が起こった為に、発生が始まるのです。この方法で作ったクローンの受精卵277個で発生したのが29個、代理母に移植出来たのが13個、その内生まれたのが一頭のドリーでした。

遺伝子の細胞での仕事

2019.09.21 | Category: 遺伝子

人には全部で23対(46本)の染色体がありますが、その長い物から順に番号が付いています。最も長いものが第一染色体で、23対の染色体全てに約10万個の遺伝子が乗っています。 1989年に始まり数十年かかると言われていた人ゲノム計画は、遺伝子操作の技術の急速な進歩によって2003年4月にはマッピングが終了しました。この遺伝子のマッピングとは何番目の染色体のどの位置に遺伝子があるかを決める事です。明らかになった人遺伝子が細胞でどんな役割を果たしているかの統計があります。第一位は遺伝子と蛋白質に関わるもので、例えば蛋白質のアミノ酸配列を命令する遺伝子やどの遺伝子を転写するかを決める遺伝子等が22%ありました。第二位は代謝に関する遺伝子が17%第Ξ位は細胞間にシグナルを送るホルモンをコードする遺伝子と、免疫と恒常性を維持する蛋白質の遺伝子が共に12%。そして細胞の材料や細胞を勤かす為の遺伝子が8%。細胞分裂やDNAの合成に係わる遺伝子が4%です。またどの分野にも入らない遺伝子が25%あります。10万個の遺伝子の中には、その遺伝子によって病気になったり、あるいは病気に罹り易くなる様な遺伝子が沢山含まれています。

遺伝子治療って何?

2019.09.21 | Category: 遺伝子

感染症と違って、原因が遺伝子の異常にある疾病の場合には治療薬や免疫力に期待できないので、遺伝子治療が求められます。これまで行われて来た遺伝子治療の多くは正常な遺伝子を入れるもので、肝癌や皮膚癌等に応用され、最初にADA欠損症で成功しています。一般的な方法としては患者さんの体から取り出した細胞に、遺伝子組み替えで必要な遺伝子を持たせたウイルスを感染させて患者さんの体に戻すと言うものです。この遺伝子治療は根本的な治療として期待されていますが、実際はまだまだ多くの課題をかかえています。例えば目的の遺伝子を運ばせるウイルスが目的通りの運搬をするとは限ら無いという正常な遺伝子を持った運搬ウイルスを作れたとしても、体に戻された時にその遺伝子が核の中のDNAの正しい部分に挿入されると限りません。挿入されたウイルスが細胞の酵素によって攻撃されて壊れる事もあり、その為ため正しい遺伝子が有効に働かない事が多いのです。しかも従来の治療法も併用しているので、はっきりと遺伝子による治癒なのかは断定できないのが現状です。一方で遺伝子が働か無いのでは無く、悪い遺伝子が働いて疾病をもたらす場合には、良い遺伝子を入れるだけでは有害遺伝子の発現を消す事は出来ません。体細胞では悪い遺伝子だけを取り除く事はできないのです。IPS細胞を使っての再生医療はこれから進んで行くと思われますが癌治療ではウイルスを使って体内に組み込みインターフェロンを放出させ癌を縮小させる等の効果が出ていますがIPSの癌化問題がまだ解決できた訳では無く、その先の本来理想とする体の異常細胞を形成しているDNAが全て正常細胞に置換して健康体になる目標はまだ先にあり、これからの研究が期待されます。

遺伝子組み換え植物と環境

2019.09.20 | Category: 遺伝子

遺伝子組み換え農作物の安全性に対する不安の声は強いのですが、食糧では無い樹木や草花に対する遺伝子組み換えは、「環境に優しい」と言うキーワードの下、積極的に開発が進められています。日本の)地球環境産業技術研究機構(RITE)は光合成に関する「ルビスコ」酵素り遺伝子を組み込んだ植物を開発、この植物は普通の2倍の二酸化炭奪を取り込み光合成を効率良く行います。東京農工大の研究室では、紙の原料となるセルロースの比率めた新種のポプラを作り出しまた。同じ重さの木材から、より多くの紙が作れ、森林資源の保護に繋がります。「プラシカ・ジェンセア」という植物は、硫黄・鉛・ニッケルなどの重金属を根から吸収します。植物の力を利用し、化学物質や重金属を土壌や水から排除するのが「植物修復」(ファイトレメディエーション)という低コストの技術で、非常に期待されています。悪環境に強い植物の開発には、国内研究機関が活躍しています。農水省の国際農林水産業研究センターや理化学研究所が共同で開発した「スーパー植物」(アブラナ科のシロイヌナズナ)は乾燥や凍結、塩害などの劣悪環境に耐える事が出来るのです。また、海水でも育つイネを作ろうとする研究機関もあります。荒野や砂漠を緑地化しようというのですが、これらの遺伝子組み換え植物は、はたして進行する環境破壊を防げるのでしょうか。

当院のスケジュール

アクセス情報

所在地

〒259-1137
神奈川県伊勢原市笠窪383-3

駐車場

5台あり

休診日

水曜日

ご予約について

当院は完全予約制となっております。