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風邪からうつ病に

2023年1月12日

風邪やインフルエンザに罹ると局所症状と共に、全身症状ある発熱、食欲不振、倦怠感、睡眠誘発等出てきます。

この様な全身症状が現れるのは、リンバ球が細胞外に放出するサイトカイン系の物質が情報伝達物質として脳に信号を送り、免疫反応を起こす為だと分かってきました。

このサイトカインと言えば、インターロイキン、インターフェロン等がありますが、これらの作用に、発熱、食欲抑制、睡眠誘発、痛覚増強等があり、更に副腎皮質刺激ホルモンの分泌促進、成長ホルモンの促進、甲状腺刺激ホルモンの分泌抑制等神経分泌系への作用が実に多彩です。

風邪等の症状はサイトカインによりこの様な生体防衛が作動している為に起こるのです。

ところで、鬱病にはメンタルストレスがきっかけで発症しますが、甲状腺機能障害や内分泌疾患、ビタミンB12欠乏、季節性、脳血管障害などが関与している事も多々あります。

また、鬱病には脳の神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンなどが関与している事が分かっていますが、これらの伝達物質にインターフェロンやその他のサイトカインが作用することが明らかにされています。

ですから風邪やインフルエンザをきっかけに鬱病になったり、より悪くなる事は不思議では無いのです。

慢性肝炎の薬としてインターフェロンが特効薬として脚光を浴びたのですが、副作用として一部の方が鬱病状態になり自殺者が出る等一時期問題になったのもこの作用の為だったのです。

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