- Blog記事一覧 -11月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

11月, 2020 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

アレルギーマーチ

2020.11.30 | Category: アレルギー

アレルギー体質を持つ子は成長する時期に従って色々な症状を次から次に発症して行く事が多く、これをアレルギーマーチと言います。

8割以上が最初の症状はアトピー性皮膚炎で、たまに気管支喘息から始まる事もあります。

アトピー性皮膚炎から気管支喘息、アレルギー性鼻炎へと移行したり複数の症状を併発すると言うのが最も多いパターンです。

こうしたアレルギー体質は親からの遺伝的要素が大変大きいものですが、その事を踏まえた上で、胎児の頃からアレルギーマーチを防ぐ工夫が必要でしょう。

食べ物が抗原になる感作は胎児期から起こりますから、妊娠8ヶ月以降から抗原性の強い卵を食べるのを控える(母乳の場合は授乳8ヶ月まで)だけでもアトピー性皮膚炎や喘息の発症を半分ほどに抑える事が出来ます。

また牛乳も抗原性が高いのでアレルギー体質の母には妊娠中には奨められません。lgE値が高いとアレルギーになる可能性が高いのですが、牛乳はこの値を高める事も分かっています。

離乳期以後は食べ物だけでなくダニやペット、その後も花粉等で感作されますが、lgE値の上昇が落ち付く6歳頃までは抗原性の強い食べ物や環境をコントロールして最初のアレルギー症状を発症させない事が、アレルギーマーチの連鎖を防ぐ有効な予防と言えるでしょう。

アナフィラキシー

2020.11.29 | Category: アレルギー

アナフィラキシーとは抗原が体内に入って急激に起こる全身性のアレルギーで、時にアナフィラキシーショックを起こして死をもたらす事もあります。

よく聞くのはハチ毒によるアナフィラキシーショックで、毎年日本でも30人から50入が死亡しています。

アナフィラキシーは以前に特定のアレルゲンによってlgEが出来ている所に、また同じアレルゲンが入って肥満細胞が刺激され、細胞内の化学物質(ヒスタミン等)が一気に放出される事で起こります。

症状としては呼吸困難、血圧低下、喘息様発作、意識障害等の全身症状を起こす物です。

ほとんどはその物質を取り入れて5分から15分以内に起こる事が多く、ショックは半数で1時間以内、大部分は5時間以内に治まるか死亡します。

死亡の原因は7割が呼吸器障害、2割強が循環器障害による物です。起因する物質はペニシリンなどの薬剤を始め、昆虫毒や食品等多岐に渡ります。

また運動誘発アナフィラキシーは運動の最中や後にアナフィラキシーショックを起こす物で、大抵は運動前に特定の食べ物を食べた後に発症する事が多い様です。

食べ物としては海老や蟹等の甲殻類によるのは10代~20代に多く、中年以降では小麦製品による事が多い様です。

疲労や睡眠状態、風邪を引いていた等のコンディションによっても影響を受けやすいのですが、一生繰り返すと事は少ないようです。

腸内細菌とアレルギー

2020.11.28 | Category: アレルギー

腸には食べ物だけで無く細菌や毒物等が入って来ますから、吸収する物と、排除しなければならない物を分別する腸管免疫系と言う自己防御反応システムを持っています。

異物が腸管を刺激するとB細胞が作られ、それによってlgAが出来てアレルゲン等の余計な物が体内に入らない様にします。

一方で経口免疫寛容が働いてlgEやlgGを抑制する事で食べ物等に対してアレルギーが起こら無い様にしています。

ところで腸内には悪玉、善玉の色々な常在菌がいますが、これらの腸内細菌が免疫寛容に大きな働きをしているのです。

マウスの実験による物ですが、腸内細菌が居ないマウスは経口免疫寛容出来ずに必要な物にまで抗体を作ってしまいます。

人においてもこの様な腸内細菌が免疫寛容を成立させているという事が言えるでしょう。

また免疫寛容は自分の腸内細菌に対して起こるのですが、潰瘍性大腸炎やクローン病では自分の腸内細菌に対する免疫寛容が無くなった為に発症するのでは無いかと考えられます。

ところで上記のマウスも若い内に腸内細菌を定着させると免疫寛容が回復するのですが、年をとってから腸内細菌を定着させても免疫寛容は回復しません。

若い内に良好な腸内細菌叢を作る事がアレルギー予防になるのかもしれません。

アレルギーと薬物

2020.11.27 | Category: アレルギー

副作用の無い薬は無いと言われますが、薬による異常反応の全てが薬物アレルギーと言うわけではありません。

異常反応は薬物の常用投与量の間違いや複数の薬剤の飲み合わせによって起こる場合が80%を占めています。

しかし、残りの20%には投与量は正常かあるいは少量でも異常反応を起す事があります。その中に、免疫反応による場合とそうでない場合があり、明らかに免疫反応に基づく異常薬物反応だけが薬物アレルギーなのです。

この薬物アレルギーはアレルギー体質の人がそうで無い人より起こしやすい訳では無い様です。

ただし、抗生剤にアレルギーのある人の子供が抗生剤にアレルギーになる率は高いとされています。

またアトピーの人では造影剤によるアナフィラキシー様反応が起こりやすいと言うデータがあります。

この薬物アレルギーの症状は多彩で、関節痛やリンパ節の腫脹等の他全身的な症状や呼吸困難や血圧低下などのショック症状を起したり、特定の臓器を痛めつけ重症化する場合もあります。しかし、多くの場合その80%は薬疹です。

薬疹は投与量の間違いでも起こりますが、アレルギー性の薬疹は、リンパ球や抗体が出来てから発疹が生じますから、薬を飲み始めてから一定の期間(1~2週間が感作期間)があります。薬を飲んで直ぐに出て来る事はありません。

また、1回でも薬物アレルギーになると、同じ薬を内服するといきなりショック症状を起したりする場合もありますので、侮ってはいけません。

脂肪酸とアレルギー

2020.11.26 | Category: アレルギー

三大栄養素の一つである脂肪の主成分は脂肪酸ですが、その作られ方は体内で出来る物と、体外から摂取する物があります。

体外から摂取する脂肪酸にはリノール酸と㌁リノレン酸があり、この脂肪酸が無いと皮膚炎や成長障害を起こします。

またその摂取量のバランスでリノール酸が高いような食生活を続けているとアレルギー炎症を起こしやすい体質になります。

リノール酸はベニバナ油やコーン油等の植物油に含まれます。

㌁リノレン酸はシソ油やナタネ油に含まれます。アレルギーを起こす場合、アレルゲンが肥満細胞に来るとlgEと反応を起して細胞を変化させてロイコトリエン、プロスタグランジンと言ったアレルギー炎症の伝達物質を作るのです。

この伝達物質の元になるのが細胞膜にあるアラキドン酸で、これはリノール酸が体内に入って変化して出来るのです。

ですからリノール酸を多く取るとアラキドン酸を多く作る事になるのです。反対に㌁リノレン酸は体内に入ると魚介類にも多く含まれているエイコサペンタン酸(EPA)になり、伝達物資の産出を抑制します。

愛知学泉大家政学部教授の鳥居新平氏は37人のアトピー性皮膚炎の患者(平均12.8歳)に㌁リノレン酸強化食品を4週間投与した結果、プラセボ投与群に比べて皮膚炎の著明な改善が認められたと言う臨床報告をしています。

アレルギー患者には脂質のバランスを考えた食事が大切なのです。

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