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STD | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

最近のSTD事情

2020.12.16 | Category: STD

1958年に売春防止法が施行されて以来性病は半減しました。その後社会や性風俗の変化等によって増加傾向にありましたが、エイズの出現以来STDの患者は減少していました。

ところが95年頃からまたSTDの感染者が増えていて、疾患の内容も種類もこれまでの、いわゆる性病とは違って来ています。

以前は局所に強い症状が現れて感染を知る事が出来たのが、最近ではクラミジアの様に無症候性のSTDが多くなって、感染に気付きにくくなっています。

例えば性器クラミジア症は男性の場合にはほとんど症状がでない事もあって女性への感染を増やす結果となり、女性ではSTDの半分近く、第1位になっています。

初期には軽い風邪位の症状しか表わさないHIVも無症候性と言えるでしょう。また感染部位が性器だけに留まらず口腔、肛門等に及んでいる事も特徴として注目されます。

性風俗においてはエイズキャンペーン以来性交によるSTDの感染が減少する傾向にあるものの、フアッションマッサージ等性交を伴わない新たな性サービス等の出現で咽喉等性器以外の感染をもたらし、またそれが感染源になって増加しています。

また年齢的には20才代の患者数が最も多いのですが、10代後半の患者も増えて来ています。

これはSTDが歓楽街の特殊な疾患では無く、一般家庭へ広がっている事を意味しています。更に東京都で言えば全国平均の2倍もの感染率であり、STDは大都市集中型の疾患である事も特徴と言えるでしょう。

感染症の中のSTD

2020.12.16 | Category: STD

感染症には空気感染や経口感染更に接触感染など様々な感染ルートがあります。

病原体からみれば、感染しても宿主から新たな宿主に伝染するルートが必要であり、そのルートが無い限り、病原体は生き残る事が出来ません。

新たな宿主に伝染する繰り返しが起こる事を感染環といいます。ですから、伝染病の予防は原理的に、この感染環を断ち切る事にあります。昔は患者の隔離というやり方や、予防接種もまた感染環を中断させる方法である訳です。

一方、病原体からみれぱ宿主を致命的な所まで追い込む事は自殺行為でもある訳ですから、最も理想的には常在微生物として宿主と共生する事です。

性病の性交感染がSTDというより広い概念になったのは、性的活動の多様化によって病原体の感染ルートが性器だけで無くなったからです。

人間以外の動物では活発な性的活動をしていませんので、性的接触は感染環として効率的なルートとはいえません。動物の世界ではSTDは基本的には起こらないとも言えます。

つまりSTDはすこぶる人間的な病といえます。またSTDの感染環の維持にはもう1つの特徴として二次的病巣があります。

これは梅毒や淋病もそうですが感染は粘膜ですが、関節や骨や血管など別の臓器に病変を作ったり、あるいはエイズウイルスやB型C型ウイルスや性器ヘルペスの様に別の臓器に潜伏しながら感染の機会をうかがっている物もあるのです。

これらの事を考えると感染環を作り上げる新たな病原体がSTDに加わる事は間違いのない所だと思います。

STDの皮膚症状

2020.12.15 | Category: STD

治療家は常に患者さんと接触するので、様々な感染症にさらされる事が多いと言えます。患者さんの中には当然STDの患者さんもいて、患者さん自身STDに感染している事を知ら無いと言う事もありえます。

STDを見逃さない事は患者さんにとっても治療家の身を守る上でも大切です。一番の判断の材料になるのは皮膚症状と言う事になりますが、普通見かけない様な発疹に接した場合、まず梅毒やHIVの可能性を考えます。

梅毒では感染後3ヵ月から3年位までの間に爪の甲大の淡い紅斑、いわゆる梅毒性のパラ疹が体幹に出ます。その後紫紅色の丘疹が多発しますが、いずれも自覚症状はありません。

また後頭部から側頭にかけて不完全な脱毛をきたす場合もあります。淋菌に感染すると、悪寒や関節痛など風邪の様な症状と一緒に四肢の関節の周囲に出血性の丘疹や水泡、膿泡等が見られますが、この症状は女性に多いものです。

サイトメガロウイルスやヘルペスウイルスに初めて感染した場合、伝染性の単核症様の症状(悪寒発熱、頭痛、吐き気、リンパ節腫脹疼痛など)が見られ、抗生物質の投与によってじんま疹が誘発される事があります。

HIVの感染でも単核症様の症状がありますが風邪くらいに思われ見逃される事が多い様です。HIV感染では3~6週間後に5~10mm位の紅斑や浮腫性の紅斑が、体幹の上の方や手掌・足の底に見られる事があります。

これらSTD感染の可能性は患者さんの風体や身なりで判断する事は危険で、子供や高齢者でもSTDの可能性がない訳では無い事も頭においておく必要があります。

クラミジア

2020.12.14 | Category: STD

クラミジアは細菌の一種で、トラコマティス、シッタシイ、ニューモニエ等全部で4種があります。

この内トラコマティスはかつて戦後の日本で、トラコーマ結膜炎を起こす事で知られていました。しかし現在では、若い女性を中心に世界的に最も蔓延しているSTDの一つとみなされています。

男性が感染した場合は排尿時にしみたり膿が出たりという尿道炎や副睾丸炎の症状で気付く事もありますが、半数は症状が出ません。女性の場合は4分の3は自覚症状が無く、気付か無い内に卵管炎等を起こして卵管がつまり、不妊症になってしまいます。

更にそのまま放置してしまうと、癌になるという報告もあります。気付くのは下腹部が痛んだりした場合で、卵管性の不妊症の6~7割にクラミジアが関係しているのです。

愛知医大の婦人科外来患者1700人以上のデータによると、平均13%がクラミジアに感染していて、特に20才未満の若い女性の感染率が高かったのです。

妊婦がクラミジアを持っていると、出産時に新生児が産道で感染して結膜炎や肺炎になる事があります。妊婦の尿中には病原体が出て来るので、遺伝子診断法で調べる事が出来ます。

男性で精液に血が混じる「血精液症」がありますが、ほとんどが細菌感染による炎症で、80%にクラミジア抗体が見つかっています。

性風俗業の女性はかなりの高率で口の中にクラミジアや淋菌等を持っていると言う事です。

癌とSTD

2020.12.13 | Category: STD

癌の発生には、素因(遺伝的な体質)に環境的な因子が加わって発生するという説や、化学物質や放射線等が突然変異を引き起こす説等色々とあります。

ウイルスによって癌が引き起こされると言う説は、科学的に認められるまでには50年以上もの長い年月がかかりましたが、今では数多くの癌ウイルスが発見されています。

その中でも医学的に因果関係が立証された人の癌ウイルスは5種類です。

肝臓癌を起こす感染力の強いB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルス、バーキッド・リンパ腫と言う悪性のリンパ腫や上咽頭癌等を起こすEBウイルス、子宮頚癌を起こすヒトバピローマ・ウイルス、そして成人T細胞白血病(ATL)を起こすHTLV- I ウイルスです。

これらのウイルスの他にも尖圭コンジローマを起こすウイルスも、陰茎癌や子宮癌を引き起こすのではと考えられています。

これら癌ウイルスが、細胞をどの様に癌化させるのかと言うメカニズムについてはまだよく分かってはいませんが、問題なのはこれらのウイルスのどれもが性行為によって感染する事です。

EBウイルスはSTDの範囲には入れられていませんが、EBウイルスが原因の伝染性単核症は別名「キス痢」と呼ぱれ、唾液で簡単に感染してしまいます。

STDで最も恐るべきはエイズだと思われていますが、癌になるおそれのあるSTDが沢山ある事は知って置くべきでしょう。

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