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腰痛の記事一覧
中高年になって来ると簾の痛みが出たり、下腿骨が湾曲してガニ股になる人がいます。
これは膝関節を支持する筋力の低下、特に下肢の内側の筋力低下が問題なのです。
私達の身体は、ゆっくりした動きの時は体重を小趾側にかけて外側に付着している筋肉群を使い、速い動きの時は大きなキックカを得る為に拇趾球に体重をかけて下肢の内側に付いている筋肉群を使うという特性を持っています。
ですから運動不足で、速い動きが少なくなると必然的に内側の筋力が低下して来るのです。
例えば下腿三頭筋には内側、外側に分かれる腓腹筋とその下層にヒラメ筋があります。
腓腹筋は早筋の割合が多く、ヒラメ筋は遅筋の割合が多くなっています。
この筋肉は、足底屈筋群として働くと同時に、腓腹筋の外側は下腿の骨を外側に、内側は下腿の骨を内側に引張って膝関節をバランス良く保ちます。
中高年になってゆっくりした動きが多くなると、腓腹筋の外側の筋肉は遅筋割合が多くなり筋力は現状維持か、多少発達します。
しかし、内側はほとんど使われず、筋力が低下して下腿骨を内側に引っ張る力が弱くなると膝関節のバランスが崩れ、下腿骨が徐々に外側に曲がり、ガニ股になったり、膝痛の原因になってくるのです。
また大腿部の内側にある大腿内側広筋も筋力低下して膝蓋骨を上内側に引っ張る力が弱くなる事で、膝蓋骨と大腿骨が擦れて膝痛の原因になります。
膝を守る為には速く動く運動も必要なのです。
脊柱は、前に曲げる脊柱屈筋群の腹筋群と後方に曲げる脊柱伸筋群の背筋群があり、腹筋群30%、背筋群70%の引っ張り合う力で脊柱をバランスよく支えています。
中高年になって運動不足や肥満になると腹筋群が弱くなって、30%の引っ張りが保て無くなります。
更に腹圧の脊椎支持能力が低下して、立位では腰は反り返って腰背筋群が緊張し腰椎の椎間孔も狭くなって腰痛の原因になります。
その腹筋の低下を補うために腸腰筋や大腿直筋に過度の負担がかかります。
腸腰筋は腰筋と腸骨筋からなり上半身あるいは下半身を起こす筋肉です。
大腿直筋は、膝関節の伸展と股関節の屈曲として働く筋肉です。腹筋が弱くなるとこの筋肉が脊柱の屈筋として働く為です。
腸腰筋は腹部の奥の方にあるので触れる事は出来ませんが、大腿直筋の上部の方を触って硬縮が強ければかなり疲労が溜まっていると言う事です。
そのままでは腰痛の原因にもなるので、ストレッチやマッサージで硬縮を改善しますが、根本的に負担を軽くするには腹筋群を強化する事です。
背筋群は歩いたり正しい姿勢を保つ様にすれば筋力低下を防ぐ事ができますが、腹筋は意図的に鍛え無いと筋力低下していきます。
腹筋の鍛え方は仰向けに寝て必ず膝を曲げ、おへそが見える位まで上体を起して2呼吸ほど停止、それを5回ほど繰り返します。
膝を伸ばしたままで起き上がると腹筋よりも腸腰筋や大腿直筋に負担をかけ腰痛の原因になります。
頚、肩、腕の痛み、しびれの原因の一つに頚椎椎間板ヘルニアがあります。
ご存じの様に椎間板ヘルニアは椎間板が断裂してそのすき間から髄核が脱出して神経机を圧迫し神経症状を出します。
改善は薬物療法、温熱療法、牽引療法といった保存療法や、手術療法になるのですが、そこにレーザーを使った改善法が注目されているのです。
これはPLDD、(椎間板ヘルニア減圧術・Percutaneous Laser DiscDecompression)という改善法で、MRIでヘルニア箇所を確認して針を椎間板に刺し、その針の中に絹いファイバーを挿入してレーザーを誘導して照射します。
レーザーの熱エネルギーで髄核を蒸散させて空洞を作り、内圧を下げて脱出している髄核が元に戻り神経根の圧迫をなくそうという改善法です。
この改善法は腰椎のヘルニアにおいては普及してきていますが、頚椎に関してはかなりの熟練が必要です。
今までの頚椎椎間板ヘルニアの手術は4~6週間の入院とその後のリハビリが必要ですが、レーザー療法は局部麻酔で、10数分間のレーザー照射と2日間の入院で済み改善効果も良いそうです。
ただしヘルニアの初期、中期の段階では効果があるのですが、ヘルニアが長期化して軟骨が骨化した物や、極めて大きな物は困難です。
現在のところこの改善法には保険適用もなく、一回のレーザー療法は20~30万円の費用が必要です。
腰椎の最新のヘルニア手術ではベアリングを入れる手術があります。
腰椎の椎体固定術では固定関節の上位関節に負担がかかり私の所に4.5間3.4間2.3間の3度手術をされて医師から今度1.2間の手術を勧められ断った患者さんがいました。
最近は人工椎間板置換術が出来て海外では行われています。
人工椎間板置換術は椎間板の変性による症状を改善し、脊椎の可動性を最大限保存する手術法です。
ドイツのカリン・ビュートナー(Bttner)-ヤンツが1980年代初に開発した方法で、手術器具及び技術の発展により患者の満足度もとても高い方法です。
手術方法は最小侵襲無出血手術法で約4~5cmほど微細に腹部を切開し患部に接近する為、出血及び筋肉損傷が小さいです。
損傷した椎間板をハイドロジェットなどの自動吸引機を利用して早く安全に除去し、その部位に人工椎間板(Artificial Disc)を挿入します。
輸血は必要無く、挿入した人工椎間板の位置を確認すると手術が終わります。最大の長所は人工椎間板置換術は関節の可動性をそのまま維持する為、動きが自由である。
手術した翌日から歩く事が出来る。隣接した脊椎も退行性変化を最小化し、脊椎再手術の確率を減らす事が最大の利点です。
私は40年整体師をやっていますが、腰痛を病院で薬をもらって改善したという人は感覚の統計値ですが1割にも満たない現状で、多くの患者さんは病院以外の方法で改善しているのです。
その鬱積した気持ちがピークを迎えた頃、ここが落とし穴です。なぜなら痛みが少しづつでも改善または半分になっている現状なら手術を提案されても同意する人はいないでしょう。
しかし痛みが数ヶ月も続き、この痛みが取れる為ならと、数ヶ月または数年も医師の言う事を聞き続てきた人にとっては「この痛みさえなくなるのであれば」「この際、手術でも何でも受けます」と精神的に追い詰められているのです。
手術を受けて腰痛から救われた人は極少数です。一時的には良いかもしれません。しかしオペによる組織の侵襲がより現状より悪い結果をもたらします。
現在のラブ法や椎体固定術手術法では一時のその場しのぎの方法でしか無いのです。
数年後、早い人では2~3年後には腰痛が再発しますが、手術のせいで腰の悪化は免れません。この時点で手術をして後悔した人を大勢見ていますが、手術を受ける事を受諾する、または自ら手術を希望するほど痛みで精神的に追い詰められていたのです。
手術を受けた人はもう以前の体には戻る事は出来ません。手術をしなかった頃には時を巻き戻せないのです。
後悔の念がいつまでも残り病院には、痛みがあるにも関わらず行く事をやめてひたすら痛みと同居して人生、痛みのロードを歩かなければなりません。
脳には多くの仕事が任されて、エリア別に分担作業が行われています。
腰痛は、脳の中に痛みの部分が形成されて神経支配感情支配が始まっているのです。痛みを不快と思うあまり痛みに対して憎しみを抱き対抗しますが、それでもそれは長く続きません。
慢性腰痛にかなわないと長期に渡って整形外科に行ってなんらかの改善を得れない者は、痛みへの恐怖へと移行していくのです。
この仕事の後はまた、いつもの痛みが待っている。強い痛みが起きてから、やっぱり起きたな、と予想と結果が合致して心と体の結びつきをより強めます。
そして、どうせ腰痛持ちだと自分の体を自分で決定付けて、やっぱりを肯定する自分が生まれます。
腰痛患者は安静を求める傾向にあります。整形外科等で、安静にして無理をしないで下さいと言われるからそれを守り、安静にする腰痛患者さんの多い事が特徴です。
しかし整形外科の医師の指示に従って安静にしていても一向に痛みが無くならず「まだ痛いのですが」と医師に相談しても「その内に良くなりますから通って下さい」としか答えてくれません。
そのやり取りを整形外科の医師と何度も繰り返して数ヶ月が経過すると、心の中で「これはこの先生に言っても駄目だ」と思うのです。
それにしても腰痛で整形外科を最初に受診する患者さんのなんと多い事でしょう。