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老化 | 伊勢原市笠窪 鶴巻温泉治療院の記事一覧

高齢者の運動

2021.06.20 | Category: 老化

運動は誰にとっても必要ですが、若い人と高齢者では条件や、やり方が違います。

体の機能としては高齢者では脚筋力、柔軟性、歩行能力、持久力、平衡機能等の衰えが目立ち、特に下肢の衰えは70代では20代の60%しかありません。

中でも股関節外転筋力、足関節の背屈力や底屈力が一様に低下しています。

平衡機能も低下し、閉眼片足立では若者の20%しか出来ません。

従って高齢者では体力向上を目的とするよりもQOLを高める事に重点が移ります。

つまり筋力増強その物を目指すと言うよりも、神経筋回路を剌激したりバランス感覚を高める事で転倒(→寝たきり)を予防したり、全身の恒常性を維持する事が期待出来るのです。

また運動機能の高い高齢者ほど意欲や根気、勇気等を持っていて、不快、苦痛、不満、恐怖等に対する抵抗力も高いと言われているので精神面に与える影響も見逃せません。

運動としてはやはりウォーキングが一番ですが、やや早歩きを目指すのが良く、1週間当りの歩行距離が長いほど脚筋力は高くなります。

その場合、歩幅を広くすると地面からの反発力が大きく、膝や足関節に与える衝撃が大きいので初心者は無理に歩幅を広くしない様に気を付けなければなりません。脚筋力が付いて来ると自然に歩幅は広くなります。

不老長寿の研究

2021.06.20 | Category: 老化

不老長寿の研究人の細胞を培養すると、約50~60回の分裂で寿命が来て活動を停止します。

染色体の両端にテロメアと言うDNAと蛋白質の複合体があり、細胞が分裂して染色体が複製される度にテロメアが短くなって行きます。

短くなり過ぎると細胞が不安定になり、細胞が自衛の為分裂を止めてしまうので、テロメアの事を「命の回数券」と呼ぶほどです。

赤ん坊から老人まで様々な年代の人の細胞を調べてみると、テロメアの長さは赤ん坊では長く、老人では短くなっています。

しかし生殖細胞や癌細胞の様に無限に増殖出来る細胞はテロメアが短くなりません。

テロメアの短縮を抑えるテロメラーゼと言う酵素を備えているからです。

普通の細胞にテロメラーゼの働きを持たせれば細胞は死な無くなり、癌細胞からテロメラーゼの働きを奪えば癌の増殖を抑える事が出来ます。

1998年アメリカのベンチャー企業のジェロン社が、遺伝子操作でテロメアを長くしたり、テロメラーゼの働きを抑えたりする事に成功したと発表、同社の株価が急騰して取引停止となる騒ぎが起こりました。

アメリカ国立老化研究所は老化した細胞を分裂させた若い細胞に置き換えれば平均寿命を120歳まで延ぱせると見ているそうですが、一つひとつの細胞を不老不死にしても長寿にはなら無いとの見方もあります。

寿命は細胞の寿命だけで無く遺伝的素因のホルモンや免疫の働き、環境要因の活性酸素など様々な因子が絡んでいるからです。

特に活性酸素はテロメアを傷つけると言う報告があります。

痴呆予防ドック

2021.06.19 | Category: 老化

老人性の痴呆症には脳血管性の物と変性性認知症(アルツハイマー、FTD等)とがありますが、痴呆症の初期の段階では見極めが難しいものです。

アルツハイマー病は脳神経の内記憶や理解、判断を担う神経細胞が侵され、約10年間で1400gあった脳が800~900g以下に減ってしまいます。

日本で初めての痴呆予防ドックが開設されたのは三重県の津生協病院附属診療所でした。

それまで一般の脳ドックで発見し難いと言われていた、アルツハイマーの早期発見が出来る様になりました。

検査は、まず点眼検査で瞳孔の開き具合を見ます。トロピカミドと言う薬をアルツハイマーの人に点眼して30分後に調べると、瞳孔が異常に散大します。

この現象はアルツハイマー病の9割以上の患者に表れ、そうで無い人には表れません。

次に血液検査で、アルツハイマーの発症との関連が確認されている、アポE4とよばれる特殊蛋白質の遺伝子を調べます。

このアポE4が発見された人はアルツハイマーになる可能性が高いのです。

3番目に、MRIで脳の断層撮影を行い、実際に脳に萎縮があるかどうかを調べます。このMRIでは、まだ症状の表れていない、脳血管の小さな梗塞等も発見出来ます。

そして最後に問診で、簡単な計算能力や文章の理解度を調べ、痴呆の兆候が無いか記憶力をチェックします。

現在は多くの病院がMRI脳ドックPETによる脳ドック物忘れ外来等開設する様になりました。

早期発見は最新の薬も効果が期待でき、生活上で工夫をする事により、脳に刺激を与えて進行を遅らせる事は充分可能ですので周りの家族が早めの検査を受診させる事が大切になっています。

高齢者の血圧コントロール

2021.06.18 | Category: 循環器,老化

日本の65歳以上の3人に1人は高血圧で、血圧が高いほど心臓血管病や脳卒中の危険が増します。

一般に血圧は加齢に連れて自然と高めになり、70~80歳にもなれば程度の差は有るものの動脈硬化が進行します。

全身の細胞に行き渡らねばならない血液が血管の内径が小さくなる為に減少するのを、心臓のポンプの力を強める事で補う為に血圧が高くなると考えられます。

老人科専門の診療所等の治療方針では、比較的若い高齢者に対しては中年と同様に生活指導と平行して降圧剤等でとにかく血圧を低く保つようにしますが、70歳以上の高齢者に対しては投薬は慎重に行う要です。

食事・運動・嗜好の指導等の非薬物療法が主流で、血圧がとても高ければ少量の投薬から始めます。

高齢になればなる程薬による問題が起こる率が高いのです。

若者に比べて薬が体内に残る時間が長く、始めの内血圧が下がら無くても2、3カ月後に急に下がったりする事や、病院で多数の薬をもらっている人の場合「多剤併用」による副作用が起き易い事が大きな問題になっています。

降圧剤を服用している高齢者が急に元気が無くなったり、フラついたり、呆けた要な時はすぐに血圧を確認します。

収縮期血圧がかなり下がっていれば転倒やせん妄を起こす危険があるので注意が必要です。

高齢者と肺塞栓症

2021.06.18 | Category: 老化

肺塞栓症と言えば、最近話題に上る様になったのが「エコノミークラス症候群」です。

湿度がほとんど無い陰圧にした飛行機内に長時間身動きの取れない状態でいると血栓が出来て肺に塞栓を引き起こす疾患です。

この様な特殊な条件下だけで無くこの肺塞栓症は高齢者に次第に増加している疾患です。

肺塞栓と言っても、血涙障害の程度は様々で血栓の大小によって無症状から突然死まで幅があります。

突然死の場合は、急激に肺の多数の血管が血栓、塞栓によって閉塞して、肺へ血液を送る右の心臓に強い負荷がかかり、急性の右心不全を起す為です。

肺塞栓症はほとんど下肢の深部静脈血栓症が引き金になっています。

その危険因子として肥満による血液粘度の上昇や凝固機転を発生させるストレスや糖尿病や煙草等による凝集粘着の亢進等があります。

更に、長期臥床や手術後に高率で発症する事が分かっています。

静脈血栓は血液がうっ帯する所に起こり易いので、うっ滞を解消する為のマッサージや軽い体操が非常に効果的です。

肺塞栓症は病院内の発症が多く、約60%は入院患者に起こっています。

しかし、今後は高齢化が一層進み、在宅介護が進む中で、病院外でのこの肺塞栓症が増えて行く事が予想されます。

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