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内分泌の記事一覧
左利きはアンドロゲンが作るえる働きがある事をハーバート大学のノーマンゲシュビント教授が研究報告しています。
大脳は普通、神経細胞が所定の場所へ移動しながら、胎生20週くらいまでに、骨組みができあがります。
その時は左右半球の発達は均等ではなく初めの内は右半球の方が早く、左半球は遅いという傾向があるのです。
アンドロゲンは神経細胞の移動を遅らせて、そのアンバランス傾向を強める働きがあり、その為に左脳と結びついている右手の発達を遅らせるのです。
さらにアンドロゲンが過剰に分泌されると、左脳の発達が極端に遅れ、それが吃音や、失書などの言語障害や自閉症を生み出すと考えられ、その症状は左利きの男児に多い傾向があるのです。
逆に左利きの人は右脳が発達していることがいえます。脳は左右で機能を分担しており、右脳は空間や位置感覚、左脳は言語能力や計算能力を司ります。
左利きの人は空間認識、創造力に秀でており、左利きに芸術家や音楽家が多いと言われるのはこの為ではないかと考えられます。
強いストレス状態にあると、脳下垂体前葉では副腎皮質刺激ホルモンを大量に作らなければなりません。
脳下垂体前葉では他にも成長ホルモン、生殖腺刺激ホルモン、泌乳刺激ホルモン、炭水化物代謝ホルモン、甲状腺刺激ホルモン等、他の内分泌を刺激する重要なホルモンが作られているのですが、その生産能力には限界があります。
そこで副腎皮質刺激ホルモンの生産を維持するために、他のホルモンの生産が犠牲になってしまうのです。
つまり、種の保存を犠牲にしてもまずは我が身の個体の生命維持を計ると言う分けです。
ですから、長期の強いストレスが続くと、痩せや発育の遅れ、中性化を伴う睾丸や卵巣の萎縮、乳汁の分泌停止、月経停止、性欲の減退等が起こる様になります。
最近多くなったといわれるセックスレスのカップルや若い人の間で流行し続けているユニセクシュアルなファッション等は慢性的なストレス社会が生んだ当然の現象なのかもしれません。
アドレナリンは神経伝達物質として脳全体に分泌されています。このアドレナリンは驚いたり恐怖を感じる時に多く分泌されます。ドーパミンやノルアドレナリンの様に覚醒作用があり、エネルギーを最大限発揮出来る精神的高揚窓を与えます。しかし、脳内での働きは言わば片手間の仕事であり、アドレナリンと言えば、副腎髄質から分泌されるホルモンとして良く知られています。この副腎髄質は、実は内臓神経節(腹腔神経節)と同じ内臓の働きの調節をする交感神経節であったものが、無髄神経部分の神経線維が発達せずに、細胞だけのホルモン分泌細胞へ先祖返りしたものなのです。精神の高揚より実質的な役割の方が重要なのです。ですから、神経伝達物質というより、一般のホルモンと同じように血液中に分泌されます。このアドレナリンは血液中のブドウ糖量を増加させ、全身の活動を活発にさせる準備の為に作動します。興奮して、身体に元気をみなぎらせる為に働くのですが、その様な状況は身体に強いストレスが加わっているともいえます。その様な持続的なストレスが続くとアドレナリンの分泌過剰になり、ブドウ糖量が血液中に増加して糖尿病を招く危険性もあるのです。糖尿病の方は興奮しない事が大切です。
日本人の糖尿病の多くを占めるインスリ非依存型糖尿病は、高インスリン血症や耐糖能異常が進行してれっきとした糖尿病になりますが、それらの耐糖能異常などをもたらすべースになっているのがインスリン抵抗性です。現に肥満や高血圧の人の全てが糖尿病になる分けではありません。しかしこれらの人はべースにインスリン抵抗性を持つ事が多く、糖尿病にならなくても高脂血症や動脈硬化、高血圧等で心臓病や脳卒中を起こし易くもなります。これらの症状は組み合わされてシンドロームXと呼ばれたり、死の四重奏等と呼ばれたりしますが、大元になるのはインスリン抵抗性症候群と考えられるのです。つまり生活習慣病予防のターゲットはインスリン抵抗性の予防、解消にある分けです。そのインスリン抵抗性をもたらすものは何かと言う事は詳しく分かっていませんが、肥大した脂肪細胞、特に内蔵脂肪(腸間膜細胞)からサイトカインの腫瘍壊死因子(TNF)が分泌され、それが細胞内の糖の代謝の回転率を下げることが分かっています。また内蔵脂肪組織から脂肪を分解させまいとするインスリンの働きが弱くなる事で、遊離脂肪酸が血液中に多くなって筋への糖取り込みを減らすと言う事も分かっています。つまり脂肪がインスリン抵抗性をもたらすという意味でもやっばり肥満は大敵です。
元々ホルモンは生体の恒常雄を維持する為に内分泌器官から必要に応じて分泌されます。その定義付けは、「体内の分泌器官で作られる化学物質で血液を介して、標的器官に作用する極微量の化学情報伝達物質と言う事が出来ます。しかし、最近の研究によりホルモンの定義も変わりつつあります。例えば、分泌器官が標的器官である自己分泌や血液を介さない隣の細胞に向かう傍分泌等も見つかり、ピタミンや神経伝達物質等の他の生理活牲物質との境界も曖昧になっています。そこで最近は、ホルモンを他の生埋活性物質と明確な区別をせず「特異的な作用を標的器官にもたらす」という点だけを強調して用いられる様になっています。いずれにせよ、ホルモンは極微量で精巧緻密な働きをする化学言語とも言えます。ところがその統制の乱れが今我々の身体の中で静かに進行しているのです。原因として第一に目が行くのは、外因性の内分泌かく乱科学物質(環境ホルモン)ですが、過剰なストレスや飽食や不規則な生活等による内分泌かく乱も大きな問題といえるでしょう。