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皮膚と免疫

2021.06.11 | Category: 免疫

皮膚は単に身体を被うだけで無く、寄生虫や病原体、環境中の毒性物質などの侵入を最前線で防御する役目を果たしています。マクロファージと同じ働きをする抗原提示細胞であるラングルハンス細胞が皮膚に侵入した蛋白質をキャッチすると、T細胞に知らせ、抗体を作ります。ウルシかぶれ、金属や薬物による接触性皮膚炎、ダニ等のアトピー性皮膚炎等は、原因蛋白質が侵入する事で起こるアレルギー型の免疫疾患といえます。治療はパッチテストをして抗原を見つける事が重要になります。また自己免疫疾患に関係する皮膚病としては乾癬があります。乾癬は炎症性の病気か遺伝的な病気と考えられていましたが、関節リウマチで乾癖が合併している患者に免疫抑制剤を使用したら、乾癬症状が治った事から、免疫が関係している事が分かりました。乾癖には尋常性乾癖、渦状乾癬、乾癬性紅皮症、乾癬性関節炎、膿庖性乾癬に分けられますが、最も多いのが尋常性乾癬です。免疫反応によって起こる炎症と、皮膚が異常に増殖する角化異常を起こす炎症性角化症を起こします。正常な皮膚細胞の新陳代謝は約28日で、これを皮膚のターンオーバーといいますが、そのスピードが7~10倍の速さで分裂増殖し表皮が厚くなるのです。頭、肘、膝、四肢、腰等に銀白色でカサブタやフケの様な鱗屑(りんせつ)がべったり付着し、赤く隆起します。痒みが大変強く、更に痛みが出る場合もあります。患者さんは2:1で男性が多く10万人と推定されています。ストレスが重なると症状は悪化します。治療としては副腎皮質ホルモンと免疫抑制剤を使う事になります。また皮膚に症状が現れる自己免疫疾患には全身性エリテマトーデスがあります。90%が20~30歳代の女性で、発熱、関節痛等の全身症状の他に、皮膚症状として特徴的な、鼻を中心に出現する蝶形紅斑、耳たぶや手のひらの紅斑、レイノー病、日光過敏症、蕁麻疹等が現れます。また内臓疾患を合併する等、難病に指定されています。


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