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がんと熱

2021.06.10 | Category: がん

2000年も前から古代ギリシヤではがんは熱に弱い事を知っていました。

顔に肉腫がある人が高熱を出す病気になった後に、その肉腫が消失したからです。

実際に最近の研究で、正常細胞とがん細胞の熱に対する耐性に明らかに差がある事が分かっています。

がん細胞は41℃以上になると壊れ始め、42.5℃以上になると急激に生存率が低下します。

正常細胞と比較すると圧倒的なダメージを受けます。

がん細胞は内部の血液の流れが悪い為に温度上昇を招きやすいのです。

つまり、周囲の温度を上げると血流による冷却が正常細胞と比較して上手く行われずに、温度が上昇してしまうのです。

更に、がん細胞は正常細胞より内部の酸性度が高い為に、温度上昇に対して敏感であるという点も挙げられます。

いずれにしても、がん細胞は高い温度に弱いので、温熱療法は副作用の無い治療法として期待できるのです。

実際、他の放射線治療や抗がん剤の投与の時に温熱療法を併用すると治療効果が大変向上したという臨床報告もあります。

また、抗がん剤を投与した時、体温を5℃上昇させると、効力が400倍も上昇したというデータもあります。

更に、放射線治療の副作用も減ったという報告も出ているのです。

また、がんを抑制する遺伝子としてよく知られている「p53遺伝子」も高熱になるほどに働きが活発になる事も明らかになってきました。

鳥取県の三朝(みさき)温泉はラドン温泉ですが、この近辺のがんの発症率は全国平均の半分しか無いといいます。

これ等も温泉と微量の放射線の併用効果なのかもしれません。

入浴はヒートプロテインショック効果でNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性化もあり、良い事です。


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