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デルマドローム

2021.06.10 | Category: 皮膚

皮膚の状態はその人の健康状態を端的に表していて、様々な情報を伝えてくれています。例えば手掌紅斑は肝臓疾患で見られるなど、皮膚の状態から内臓の変化を見つける事もできます。

つまり皮膚の状態から腫瘍、膠原病、細菌・真菌・ウイルス等の感染、寄生動物による皮膚感染等を見て取る事ができるわけで、この様な体内の環境を反映して現れる皮膚の状態をデルマドロームと呼びます。

デルマドロームとしては●臓器と皮膚の両方に症状がでる場合、●臓器の変化で二次的に皮膚症状が出る場合、●皮膚の障害で二次的に内臓に症状が出る場合、●原因不明だが障害の一部として皮膚症状が出るもの等があります。

まず顔色から多くの情報が引き出せます。いわゆる赤ら顔の人は健康である事が多いのですが、高血圧や糖尿病など、生活習慣病を持っている確立が高いといえます。

赤いといっても鼻の頭の毛細血管拡張は肝がんやアルコールによる酒さで起こりますが、ステロイドの長期連用でも顔面中に酒さが起こります。

蝶形紅斑で全身性エリテマトーデスを疑う様に、日光による紅斑は原因として膠原病や薬疹の可能性があり、その他にも皮膚筋炎症、色素性乾皮症、ポルフィリン症なども考えられます。

手の症状をみる場合、手掌紅斑は肝臓疾患だけでなく妊娠しても表れる事があります。

これはエストロゲン濃度が高くなって血管拡張が起こるからです。黄色い手の柑皮症はカロチンの過剰によって起こりますが、黄疸と違って眼球は黄色くなりません。

カロチンを多く含む食べ物やサプリメントの過剰摂取が考えられます。

手に無菌の膿庖がある場合は金属アレルギーが考えられますが、扁桃炎や副鼻腔炎等の病巣感染アレルギーで発症する事もあります。

下腿は静脈圧が最も高いので、紫斑や血管炎では最初に下腿の皮膚に症状が表れる事が多いものです。

ただし、ウイルス性の感染症等による紅斑等は上半身から最初に出て、活動期を越えてから下腿にでる事が多いようです。

これらは極々一部のデルマドロームですが、情報源としての皮膚を抑えていく事も治療面で有効だといえます。


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