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細菌性の下痢の起こり方

2021.04.06 | Category:

腸内細菌叢は菌同士お互いの陣地を攻撃しあいながら、それなりに均衡が保たれています。

また細菌も攻撃と防衛に明け暮れて体内に侵入しようとはしません。

もちろん、侵入しようとしたらすぐさま非常に強い腸管免疫系の細胞が出撃するので、定在している細菌群jま無駄な努力はしません。

ところが、旅先等で新顔の細菌が腸内に入ると、先に棲息している細菌の陣地を獲得しようと闘いをしかけて、毒素を出して暴れ回る事があります。

このような状況は宿主としてははなはだ迷惑なことです。そこで、腸管免疫系は新しい細菌に対抗する為の迎撃態勢をととのえますが、それには一定の時間が必要です。

そこで、それまでの繋ぎとして、腸神経系が免疫細胞と協同して対抗します。

つまり細菌感染が起こると、粘膜下神経節の分泌促進神経細胞が作動し、大腸上皮細胞を剌激して腸管壁から腸管内へ塩素イオンを放出させます。

また、続いてナトリウムも腸管内へ出ていきます。

この二つから塩化ナトリウムが作られて、それに引きずられるようにして体内から水分が腸管内に大量に出ていきます。

その間、通常やっている腸管内の水を吸収する仕事はやめてしまいます。

すると腸管一杯に水が満たされ、腸内壁にしっかりくっついていない新参ものの細菌は毒素とともに勢い良く洗い流されていきます。

ですからこのような細菌性の下痢では、すぐに下痢止めを飲まずに、脱水に注意しながら下痢させた方が治りが良いわけです


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