神奈川の鶴巻温泉治療院は医師も推薦する気功治療院です。

症状別ページ

免疫

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免疫を高める健康食品ー免疫ミルク
 

健康食品の中に免疫ミルクと言う物いうものがあります。母乳、中でも初乳と言われる出産後すぐの母乳は特に免疫力が強いと言う事をヒントに考え出されました。無害化した病原性細菌を牛に投与して牛にその抗体を持たせ、抗体を含んだ乳を分泌させたものです。抗体を口から摂取しても効果は薄いという見方もありますが、牛乳のlgGは蛋白分解酵素によって分解されにくい事や胃酸に対して強い緩衝作用がある為、小腸にたどりつき抗体としての力を発揮する事が出来るとされています。1958年にアメリカで開発されて以来の調査・研究でリウマチ性関節炎やアレルギー、動脈硬化、高コレステロール、高血圧更には虫歯、ニキビ、口臭などの緩和に有効だと認められています。これらの効果の多様性はブドウ球菌や化膿連鎖球菌、緑膿悍菌、ニキピ菌、挫創菌、肺炎双球菌、ミュータンス菌など人に感染しやすい26種の抗体を持たされた事によるものです。牛乳にアレルギーのある人や生まれつき乳糖不耐症の人、医者から牛乳を制限されている人以外は普通の牛乳として飲む事が出来ます。日本でも1995年から市販される様になりましたが、高価なのが難点です。
 
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将来は免疫抑制剤は不要?
 

臓器移植で問題になるのが移植臓器を異物とみなして攻撃する拒絶反応です。その為に免疫抑制剤で拒絶反応を抑えるのですが、その薬剤は免疫力を低下させ感染症などの副作用を起こさせ易くなります。そこでこの薬剤を使わないで抑制する事が出来ないかという研究が進められています。関西医科大学の池原進、上山泰男両教授の研究グループは、豚の皮膚移植の実験で提供豚の骨髄細胞を、移植を受ける豚の肝臓に繋がる門脈に注入すると、肝臓で増殖、分化して提供者由来の血液細胞が大量にでき、移植した皮膚を拒絶反応しない事を報告しました。この事は患者の血液中に臓器提供者のリンパ球が共存していると移植臓器を異物として認識せずに拒絶反応が起きない可能性があり、免疫抑制剤が不要になるかも知れないと言う事です。ただリンパ球がどうして共存すかるか、そのメカニスムは分かっていません。この実験では肝臓に行く静脈に骨髄細胞を注入すると拒絶反応が起き、門脈からは反応が無く成功しました。門脈には腸で吸収された栄養分が大量に含まれた血液が流れています。腸管では栄養は吸収され、異物は排除されるという相反する働きがあります。これはTGFβというサイトカインの二面性が働いているからです。腸管粘膜から侵入する異物を押さえ込むのは分泌型IgAでB細胞から作られますが、これを命令しているのがTGFβです。またTGFβは栄養物に関しては免疫が働かないようにします。肝臓はこの関所を通過したものは受け入れてしまうのかもしれません。海外では骨髄との同時移植、北海道大学順天堂大学では患者とドナーとのリンパ球と抗体を混合培養して拒絶反応を無くす手法、京大でも同様な研究をしています。
 
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金属アレルギー
 

免疫反応は寄生虫や細菌、ウイルスといった種の大きく異なる抗原に対してより強く起こります。全て蛋白や糖質等のかなり大きな分子に対して反応するのです。しかし人間のアレルギー反応の中には、アクセサリー、義歯などに使用される金属冠に対して起きる金属アレルギーが有る事もよく知られています。しかし金属の分子は蛋白や糖質の分子量何千何万に比べるとケタ違いに小さくて、免疫系の受容体は金属分子を抗原として認識出来ません。外から最初に入ってきた細菌やウイルス等の抗原はまずマクロファージの中で消化されてペプチド化し、次にマクロファージ自身の主要組織に適合する分子(MHC分子)にくっついた物だけがT細胞の受容体と反応します。抗原だけでもMHC分子だけでも反応は起きません。ところがここに金属分子が入ってくるとマクロファージ自身のMHC分子の中に組み込まれてしまい、元々は全く抗原性の無かったMHC分子の立体構造を変えてしまう事が分りました。金属によって形を変えられた自分自身が非自己と認識され抗原となるのです。厳密には金属は抗原ではありませんが、マクロファージの蛋白分子に抗原性を持たせる事の出来る物質なのです。
 
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免役の空白部位
 

光は透明な所で無ければ通過出来ません。ですから目玉も角膜から入った光が網膜に届くまでの間を硝子体と言う透明な物質で満たしています。もちろん目にも栄養は必要ですから、眼球の周りを包んでいる膜(虹彩、毛様体、脈絡膜を作っているブドウ膜)を通して栄養物質が補給されるのですが、その時酸素やグルコース等必要最低限の透明な物質だけを濾過して供給しているのです。つまり血管や赤血球はおろか白血球ですら光を真っ直ぐに通さ無くなるので、膜を通過させずに硝子体を透明に保つ事を優先させているのです。と言う事は眼球の中には免疫が届か無いと言う事になります。ですから細菌等にとっては最適の場所となる訳で、怪我や病気で目に細菌等が入れば大変になります。点滴で栄養を入れる中心静脈栄養等で真菌等が入った場合、他は何とも無いのに目だけが真菌性の眼内炎を起こす事もあり得るのです。しかし免疫が働か無いと言う事は拒絶反応が起こら無いと言う事でも有り、HLAの適合を考え無くても良いので角膜の移植にとってはやり易い事になります。角膜移植が早くから実用化されていたのはその為と言えます。
 
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免役の適材適所
 

呼吸器と消化管は常に細菌等の異物と闘っていますが、戦いに使う武器は場所によって違います。まず肺胞ではマクロファージや好中球が活躍します。マクロファージは食菌力、好中球は殺菌力で闘います。マクロファージは細菌でもゴミでも、とりあえず何でも取り込んで無害化します。ところが腸ではマクロファージを中心に使う事は出来ません。マクロファージだと腸内の善玉菌も栄養物も異物とみなして食べてしまう事になるので敵か味方かを識別出来る免疫力が必要となるのです。つまりここでの武器は抗体です。抗体であれば栄養分や善玉菌とは結び付かず赤痢菌等の病原菌だけを殺す事が出来るのです。また異物と接する場の違いだけで無く病原菌の違いによっても活用される免疫も違ってきます。例えば肺でも肺炎菌に対してはマクロファージでは無く、好中球や抗体で闘います。この好中球も肺炎菌や緑膿菌は殺しますが、結核菌やカリニ肺炎菌は殺す事が出来ず、T細胞系の力が必要です。例えばエイズの末期では免疫力がガタガタになって結核やカリニ肺炎等の日和見感染で命を落とす事が多いのですが、ダメージを受けているのはT細胞系で好中球は保たれているので肺血症にはなりません。一方抗癌剤などで骨髄がダメージを受けると造血機能が落ちるので好中球等が減少するため敗血症や肺炎等になるのです。免疫は場所と相手によって戦略も違っている訳です。
 
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腸管免役
 

腸管は食べ物の消化吸収という過程で病原体の侵入が容易いなだけに腸管免疫系と呼ばれる特殊な防衛機構が備わっています。腸管粘膜面には粘液分泌、繊毛運動、上皮剥離等による機械的バリアーがあり、粘液にはラクトフェリン、リゾチーム、胆汁酸などの液性防御因子や好中球やマクロファージ等の細胞性防御因子があります。更に粘膜面では既に常在菌の持続的な刺激によって多量の分泌型lgAが産生されていて微生物と結合して、微生物が腸管粘膜に付着、侵入する事を防いでいます。この様に粘膜面の生物学的あるいは機械的なバリアーを突破しても、腸管には特殊なリンパ組織(GALT)がその後に控えているのです。このGALTには非業合性組成と集合性組成があります。この中で非集合組成には腸管上皮細胞の特有のリンパ球やT細胞が存在し、その下には粘膜固有層があり免疫細胞をストックしています。また集合組成としては腸管の断面を見ると消化吸収を司る器官の聞に挟まってリンパ節があり、これがバイエル板というリンバ系組織です。更に腸間膜にもリンパ節があり、これらが腸管の免疫系の中枢的な存在です。この様に腸管は幾重にもわたる防御機構によって守られているのです。
 
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麻疹免役更新
 

子供が初めて麻疹に罹ると、全身の皮膚や肺の細胞にウイルスが到達し、全身に発疹が出ます。やがて治れば、原則としてその子は以後麻疹ウイルスには感染しません.B細胞やT細胞は、侵入した「外敵」に対応したレセプター(抗体分子)を備えていて、その一部は数ケ月から数年の寿命を持ち、免疫記憶を担当するメモリー細胞となります。そして再度の侵入にしては、すぐに抗体やキラーT細胞が作り出され、麻疹の症状を呈する前にウイルスは排除されます。免疫記憶がどれ位の期間維持されるかというのは「外敵」の種類によって異なり、麻疹の場合は数年、普通の風邪はせいぜい1年程度しか維持されません。数年しかメモリーが維持されない麻疹になぜ「二度なし現象」があるかといえば、それは免疫記憶が更新されるからです。運転免許証の書き換えの様に、有効期限内に新たな麻疹ウイルスの抗原刺激を受ける度、メモリー細胞が即座に対応し、抗体や感性リンパ球が作りだされ、その時メモリー細胞も新しく生まれ変わります。ところが最近では、子供の時に麻疹を経験していても、自分の子供が麻疹に罹った時、-緒に罹る親が見られる様になりました。少子化や核家族化等により感染の機会が減り、免疫記憶の更新を受ける事が少なくなったと考えられます。
 
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老化と免疫
 

老化のひとつに免疫の低下があります。年をと取ると共に心臓や肝臓など臓器の重量は低下しますが。中でも脾臓と胸腺は最も減少率が激しいものです。特に胸腺は思春期以降急速に縮み、40代にはピーク時の重量の10分の1程の重さになります。免疫力が自力で働き始めるのは生後3ヶ月頃からで、20歳位でピークになった後は低下の一途。をたどり免疫力は70歳頃には10%ほどに低下してしまいます。免疫機能は低下するのに自己抗体は上昇してしまうので自己免疫疾患も増えやすくなります。これはT細胞の教育を担っている胸腺の萎縮によって説明が付くでしょう。また食細胞による免疫力は年を取っても保っているのではないかと考えられていましたが、マクロファージではインターフェロンy(ガンマー)やインターロイキン1Lに対する反応が鈍くなって活性されない為サイトカインを産生する能力等が低下します。また殺菌作用や腫瘍障害活性も低下しています。この様に生体防御の第一段階の戦力が弱くなっている訳ですから日和見感染を含む感染症に罹り易くなります。60歳以上の直接の死因の半分は感染症裂症ですから高齢者にとって最もも恐いのは感染症だといえます。
 
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免疫のリズム


免疫系の中でサーカディアンリズム(日内リズム)と連動して働いているのがリンパ球と白血球の60~70%を占める頼粒球(好中球、好塩基球、好酸球)です。人間は日中には身体を活動させている為に自律神経系の交感神経が緊張状態になり、夜間には内臓の活動を促進させる副交感神経優位になっています。日中には交感神経を刺激するアドレナリンが増していますが、顆粒球はこのアドレナリンのレセプターを持っています。またリンパ球にはアセチルコリンのレセプターがあります。その為類粒球は日中に増加して、リンパ球は夜間に増加するリズムが生まれるのです。他の血液成分である赤血球と血小板も自律神経系に影響を受けて顆粒球と共に増加傾向を示します。この赤血球や顆粒球の増加の理由は活発に身体を動かす為であり身体が傷ついて侵入した細菌をやっつける顆粒球を増やしておく事が必要だからです。また、夜間にリンパ球が増えるのは食べ物と共に侵入した病原体を腸管免疫系のリンパ球が処理する為です。また、実験でも日中の顆粒球はしっかり活動するとより増加して、それに呼応する様に夜間のリンパ球も増加する事が確かめられています。現代の様に運動不足と不規則な生活リズムはこの免疫のリズムを大きく狂わせてしまうのです。
 
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抗体産生とB細胞
 

免疫系の重要な仕事に抗体の産生があります。自然界には多数の抗原物質を持つ病原体があります。この抗原と抗体は良く比喩的に鍵と鍵穴に例えられますが、この鍵と鍵穴の関係は抗原と抗体の分子全体についてでは無く、それぞれの分子が特徴的に持つアミノ酸数個分に相当する部分によって成り立っています。この抗体を産生する為には抗原提示細胞、T細胞それにB細胞等の免疫系の細胞が協力して働きます。抗原提示細胞が異物の侵入を確認してT細胞に情報を伝えると、T細胞が抗原のと、その指令を受けたB細胞が分化して形質細胞(抗体産生細胞)になり、その情報のアミノ酸分子を合成・分泌します。しかし、この抗体を作る能力は人の遺伝子で見るとせいぜい数万個程度しか無いのに、億単位の違った鍵穴を持つ抗原に対抗出来る事が謎でした。この謎を解き明かしたのがノーベル賞を受賞した利根川進です。彼は抗原の鍵穴であるレセプターと結合するB細胞の鍵は単一の遺伝子では無く、複数の遺伝子の断片が結合している事を明らかにしたのでした。その為ランダムに一つ選ばれて結合するのでその組み合わせは膨大になり、億単位の抗原の鍵穴に対する鍵を作る事が可能になったのです。
 
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激しい運動は病気の元
 

身体に良いと言う事で運動をしますが、その運動は免疫システムから見ると適度な運動が免疫力を高め、感染症、癌、心臓病から守ってくれます。免疫力を高める適度な運動とは、有酸素運動で一日最低20分を週3~4日行う事です。アメリカ、スポーツ医学カレッジによると、トレーニングのし過ぎによる免疫低下を防ぐ為には最大心拍数が60~80%が理想です。自分の心拍数を計算する方法は220から自分の年齢を引きます。50歳の人なら、170になり、その60~80%である102~136の心拍数を20分間行うのが最も効果が高いそうです。適度な運動をすると免疫力は強化され、その中でマクロファージ、顆粒球、NK細胞の働きが活性化され、バクテリア、ウイルス、癌細胞を活発に食べる様になります。この免疫変化は運動後、15分から2時間で運動前に戻り、一日中続くものではありません。過度な運動では運動後にはリンパ球の増殖能力が低下し、免疫力も落ちます。過度な運動は血中のストレスホルモンの量を増やし免疫力を弱める傾向にあるのです。また交感神経からアドレナリンが多く放出されると顎粒球やNK細胞の働きが弱くなる事も研究で報告されています。ハードな運動をする人は感染症に罹りやすいと言われるのはこの為です。休養や食事で予防する事が大切になるのです。
 
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へその緒がリウマチを治す
 

「血液の癌」と言われている急性骨髄性白血病や再生不良性貧血病等の治療には骨髄移植をします。移植する為には提供者と移植者の白血球の型(HLA)が適合する人から骨髄を採取するのですが、全身麻酔をかけたりして提供者に肉体的な負担も多いのです。そこで提供者の負担が少なくて済む方法として赤ちゃんのへその緒や胎盤から採取した臍帯血を使うのです。隋帯血には骨髄と同様、赤血球、白血球、血小板など血球の元である造血幹細胞が含まれ増殖力も強いのです。また免疫能力が低い事から、骨髄移植よりも拒絶反応や移植片対宿主病も少ないのです。課題としては採取量が少ない為に小児には移植出来るのですが、成人には出来ない事です。東北大学血液免役科張替秀郎教授らは研究を進めています。またこの細胞を特洙な培養法で50倍に増やして、成入に移植し成功した報告がされています。また骨髄や臍帯血の造血幹細胞の移植で慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患の患者に移植する事で治療をしようという試みがあります。これはたまたま骨詮移植を受けた患者が併発していな自己免疫疾患が治ってしまったという事が報告されたからです。もし効果がある事が分かれば、現在、厚生労働省が特定疾患(難病)指定している130の半数の自己免疫疾患に対してこの治療法が可能になるのです。
 
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ストレスと免疫


ストレスは大脳辺縁系→視床下部→下垂体→副腎へとホルモンを通じて伝えられ、副腎は最終的にコルチソールを分泌して免疫を落とします。これがセリエのストレス学説です。体が危機に直面した場合免疫を落とすのでは無く高めた方が良さそうにも思えるのですが、体はまず神経とホルモンとでストレスに対処します。エネルギーを沢山必要とする免疫はとりあえずストップさせるのでしょう。ところで視床下部から分泌される副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRH)は下垂体に働きかけるだけでなく脳内ホルモンであるエンドルフィンの生成も刺激しています。エンドルフィンは免疫系ではT細胞を増やしたり活性化させ、更にナチュラルキラー細胞やマクロファージの活性も高めます。視床下部から放出されるホルモンは9種類で、その内CRHも含めて5つが免疫に直接作用する事が分かっています。また交感神経の興奮で副腎髄質からアドレナリンが分泌しても免疫の反応は高くなります。この様にストレスは多くのルートで免疫に作用する訳で、免疫に対してもプラスに慟いたりマイナスに働いたりと、一様ではありません。ホルモンや神経伝達物質がリンパ球でも作らていますし、体は神経・内分必・免疫の各系で同じ物質を使っている事が分かって来ています。正に神経とホルモンと免疫は三位一体の関係にあると言えます。

 
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免疫系を調節するサイトカイン
 

免疫系には様々な役割を担った細胞や物質がありますが、この中で免疫細胞の多様な生理機能を調節する重要な役割を果たしている蛋白質分子のーつがサイトカインです。サイトカインは炎症、発痛物質とのイメージですが数百種類あり免疫に深く係わっています。外からの刺激によってT細胞やマクロファージ、B細胞等で合成され免疫系が正常に働く様に作用しますが抗体とは違う幾つの特徴があります。サイトカインは寿命が短く超微量で産生細胞周辺にある細胞に作用します。サイトカインは元々どの抗原にも働きます。また、サイトカインには多くの種類があり相互にネットワークを形成していて、多様な働きと重複性を示しながら作用を調節しています。このサイトカインの中で免疫系の中心的な働きをするのが18番まで明らかになっているインター(細胞間)ロイキン(白血球)です。このインターロイキンは炎症反応の促進やT細胞の活性や抑制など多様な働きがあります。この他にも抗ウイルス作用をもつインターフェロン(INF)、腫瘍壊死因子(TNF)、マクロファージの抑制と好中球の活性化を促すトランスフォーミング増殖因子(TGF-β)等があり、血液細胞の分化・増殖等に関わるコロニー刺激因子(CSF)などもサイトカインのネットワークの一員なのです。
 
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胸腺の働き
 

免疫系の最も大切な機能は生体防御だと一般に理解されていますが、それは結果であり、本来の機能は自己と非自己を見分ける事です。身体の中で自己主張する部分は胸腺で、成人では甲状腺の下部胸骨の裏にあり子供の拳ほどの大きさで、中にはリンパ球T細胞がぎっしり詰まっています。胸腺を学校に例えれば、T細胞は生徒、胸腺上皮細胞が教師です。まだ未熟な段階で入学して来て、胸腺上皮細胞の遺伝型と同一の物を自己だと認識する教育を受けるのです。具体的には、骨髄からの幹細胞が胸腺に到着し、まずT細胞抗体受容体の遺伝子断片の再構成が始まります。しかし全くランダムに行われるので、目的に添って作られる事は無く、ほとんどのT細胞は「自己反応性T細胞」として生まれてしまいます。胸腺で出来るT細胞は殆どが危険分子となるので、アポトーシス(プログラムされた細胞死)により死滅します。また、胸腺上皮細胞上の自己成分と全く反応出来なかったT細胞も何の刺激も与えられない為に死滅、無事卒業出来る5%にも達しません。自己と極めて弱く反応したT細胞だけが増殖のシグナルを与えられ分裂増殖して、末梢リンバ組織のT細胞となり免疫反応に携わる様になるのです。
 
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抗体の種類
 

1億種類もの異物を認識出来る抗体は免疫グロブリン(Ig)と言われる物で、大きさや機能の違いで現在5つのクラスに分けられていて(表参照一順番は血清中で濃度の高いもの順)、各クラスはそれぞれにやや性質の違ったサブクラスを持っています。これらの抗体は
・毒素蛋白と結合して中和させる
・ウイルスや細菌を固まりにして凝集させ感染源の数を減らす
・異物に穴を開ける
・補体と一緒になってマクロファージなどに取り込みやすくさせる
等の働きをします。この様な働きは主にIgGとIgMとが中心にりますが、これらは粘液中の蛋白分解酵素によって分解されるので、粘膜では働けなくなります。すると今度はIgAが異物に付いて粘膜上に付くのを妨ぎ防御するように、それぞれの働きで協調して体を守っているのです。
免疫グロブリンの種類
IgG  組織内防御、血清の中で一番多いわゆるγグロブリンの事。胎盤を通して胎児を守る
IgM  組織内防御赤血球凝集反応に対する抗体
IgA  粘液中での防御ほとんどは分泌型だが血清型もある。母乳に多く含まれる
IgE  過敏症(アレルギー)反応寄生虫排除
IgD  微量存在し、よく分かっていない
 
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免疫は第六感
 

生体の恒常性を維持するシステムとしては神経・内分泌・免疫の3つの系が挙げられます。従来はこの3系は独立の系として考えられていました。神経系は感覚・認識・情動・運動を司り、内分泌系は物質代謝・生殖を調節し、そして免疫系は病原体等の異物の排除でした。しかし、最近この3系は相互に共同しながら統合して生体を調整して働いている事が明らかになっています。このような考えとして免疫系も一種の感覚器官であり、臭、視、聴、味、触の五感に次ぐ第六感目の感覚系であると大胆に提唱したのがブラロックです。それによると外部からの刺激は、通常の感覚器で認識可能であれば、その刺激が生体にとって危険であると認識すると、そのシグナルの一部は視床下部・下垂体を刺激しホルモンを分泌させ、更にホルモンがリンバ球にも働き免疫応答に変化をもたらします。一方、通常の感覚器で認識されない刺激は免疫系によって認識され免疫応答を起こします。この時リンパ球は抗体やサイトカインばかりで無く各種のホルモンや神経伝達物質を産生しうる事で、神経・内分泌系に働き、免疫系以外の生理学的な反応を引き起こしています。サバアレルギーの人がサバを見る(視覚)だけでアレルギー反応が起こる事も免疫系が感覚器の一つである例であると言っています。
 
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免疫
 

私達身の周りには微生物や食べ物や化学物質等数え切れない物質に満ち溢れています。この中で、身体にダメージを与え、更に死に至らしめるものに対抗するシステムが免疫です。免疫に関して重要な事は自己・非自己の認識です。一般に自己と非自己を認識する事は脳によって行われますが、免疫系ではその脳を介さずに自己・非自己を識別し、身体の組織に侵入する敵を排除します。この免疫系は自然免疫系と獲得免疫系に分けて考えられています。第一段階では可溶性物質である補体、リソチーム、インターフェロンや細胞であるマクロファージ、ナチュラルキラー細胞などの自然免疫系が防衛に当たっています。しかし、非常に毒性を持ったウイルスや病原菌が侵入すると緊急防衛に当たるのが獲得免疫系です。この獲得免疫には液性免疫(抗体)と細胞性免疫(T細胞)があります。この様な免疫系全部の細胞を集めると肝臓よりも大きくなる程です。基本的には微生物には液性免疫が、ウイルスには細胞性免疫が対応しています。この免疫系が食べ物や環境の急激な変化により大きく揺らいでいます。アレルギー疾患や自己免疫疾患はもとより癌も免疫系との関連が指摘されています。さらに治療の手段として免疫療法も新たな展開をみせています。
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