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症状別ページ

動脈硬化

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喫煙と動脈硬化
 

タバコの煙の主要成分であるニコチンはカテコールアミノの分泌を刺激して、血圧の上昇に関わります。またトリグリセリドの生合成を促してVLDL(超低比重リポ蛋白)の生成を増加して、その代謝産物であるLDLの血中レベルを上げるのです。動脈硬化の原因の1つと言われているLDLは体内で酸化変性して酸化LDLになるとマクロファージに取り込まれ細胞内に入り動脈硬化の原因になります。特に喫煙者のLDLはタール成分の活性酸素により非喫煙者に比べ著明に酸化するのです。また血中には抗動脈硬化作用があるHDLがあります。これは細胞内に蓄積されたコレステロールを引き抜き肝臓へ転送する作用があり、コレステロール逆転送系と言われています。喫煙者ではこの作用もかなり低下している事が解ってきました。米ウェークフォレス大学のジョージ・ハワード博士らが米医師会雑誌に45歳以上65歳未満の男女約11000人を対象に喫煙と動脈硬化の関係を約3年間追跡調査し、画像診断で動脈を調べた拮果、1日1箱以上のたばこを30年以上吸っている人は、喫煙経験が全く無い人と比べて動脈硬化が進む度会いが平均50%高かったと報告しています。ニコチンには血小板凝集能も亢進する作用もあります。喫煙する事で、動脈硬化の原料である酸化LDLを作り、ニコチンで血管を硬めると言う事になるのです。


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小児の動脈硬化
 

最近、小児の高脂血症,動脈硬化性病変が見られる様になりました。日本人は元来、動脈硬化の極めて 少ない人種として注目を集めていたので、米を主食に味噌汁、魚や野菜の煮物、おひたしといった、動物性脂肪が少なく植物性繊維が多い食事は欧米で理想とされました。心筋梗塞による死亡率が日本の5倍以上あった米国は、1960年代より子供を中心に動物性脂肪とコレステロールの摂取を減らすという食生活の改善運動を行い、1990年までに米国民の血清コレステロール値は低下の一途 をたどり、心筋梗塞の死亡率も下がりつつあります。日本人は食事療法 を特別にしなくても良いので無いかと言う意見がありますが、それは成人の場合です。血清総コレステロール値を年代別に比較すると、おおむね25歳上はなる程米国人に比べるとコレステロール値は低いのですが、子供では日本人の方が米国人よりずっと高いのです。これは特に最近の食生活のアメリカナイズによるものと考えられます。ピザ、ハンバーガー、フライドチキンといった動物性脂肪の多いファーストフードが好まれて、高コレステロール血症が増え始めました。ほほ時を同じくして外で遊ぶ事が少なくなり、全体に運動量が減っています。子供時代の食習慣がそのまま青年期にも続くのは動物性脂肪の多い食事で味覚が慣れてしまうと、それらを止めるのが極めて苦痛になるからです。子供の内に、植物性繊維が多く動物性脂肪に偏らない食習慣を付ける事が大切です。 
 
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動脈硬化とウイルス
 

ヘルペスウイルスの種類であるサイトメガロウイルスは、感染しても普通は無症状で臓器移植等免疫が極度に落ちた状態にでもならなければ活性化される事は無いとされていました。ところが嚴近になって免疫に異常がない場合でも局所の炎症を起こしていると言う事が報告され、動脈硬化を促進しているのではないかとも考えられています。以前から動脈硬化の程度に符号する様に、動脈硬化の壁からヘルペス属のウィルスが検出されれてはいましたが、動脈硬化の発症に関係しているとは考えられていなかったものです。動脈硬化は、血管の内皮細胞の機能が変化して血液が固まりやすくなる事で発生しますが、サイトメガロウイルスに感染すると、血小板由来の増殖因子が増えたり、ウイルスが産生し蛋白質が癌抑制遺伝子であるP53蛋白に結合して血管の細胞を増値させる事で動脈硬化を起こさせるのではないかと考えられています。そしてこのウイルスの感染 が続く事で、局所的な免疫反応や炎症が起きたり、それを修復する為の過剰反応が続いて行く様です。ヘルペス属のウイルスには数種類がありますが、今のところ動脈硬化を発生させるのではないかと考えられているのはサイトメガロウイルスが確認されています。 
 
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スカベンジャー受容体
 

日本人の名前の付いた細胞は現在の所たつた2つしかありません。その栄誉にあるのが肝臓にある伊東細胞と脳にある間藤細胞です。この間藤細胞が実はスカベンジヤー細胞だったのです。スカベンジャーとは掃除屋という意味ですが、通常は免疫系で立要な役割を担うスカベンジャー受容体はマクロファージヤーにあつて、血管内で酸化LDLや変性LDL(悪玉コレストロール)を取り込み、動脈硬化巣で見られる泡沫細胞に関与して動脈硬化の発症に強く関わってしまいます。脳内に於いては、従来はミクログリア細胞がゴミ処理をしていると考えられていました。間藤教授は脳動脈の周囲に沢山の蛍光を発する細胞を発見して、この細胞が年を取るにつれて大きく膨れ上がり動脈を圧迫している事を突き止めたのです。この事から、この細胞は脳内の血液脳関門としての機能や異物や老廃物の処理をするスカベンジヤー受容体である事が明らかになつたのです。この細胞は溜まった異物や老廃物の為に変性して脳の血管を狭窄する原因になっています。ですから虚血性脳疾患の場合脳内部の動脈硬化による狭窄だけでなく外からの狭窄の危険もあるのです。 
 
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犯人は酸化LDL
 

白血球の一つである単球は血管壁にくっ付くと内皮細胞の下に潜り込んでマクロフアージとなって血液中の悪玉コレステロールと言われるLDLを取り込んで行きます。そのマクロファージは脂肪を溜め込んだ泡沫細胞になって血管壁にプラークを作る様になりますが、それが破裂すれば血栓となったり、血小板由来の血液凝固が起こったりして動脈硬化が進んで行くと考えられます。ところがマクロファージが貧食するのは同じLDLといっても、酸化したLDLなのです。LDLは酸化すると毒性を持ち、内皮細胞等を障害します。この毒性を持った酸化LDLを掃除するのがマクロファージと言う訳で、マクロファージはコレステロールを貧食する事が目的では無いのです。音通血液の中にはビタミンCやビタミンEなど多くの抗酸化物質やフリーラジカルを処理するシステムを備えている為、LDLにしても早々酸化される訳ではありません。しかし血液中にLDLが溢れると、血管壁に沈着する様になります。血管壁の付近では血管の真ん中ほど抗酸化物質が無い為に少しずつ酸化が起こり、そこを目指して単球が集まって来るという訳です。つまりLDLの量が多くても酸化される事が無ければ動脈硬化は抑えられるのです。 
 
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血管石灰化とウイルヒョー
 

血管壁の石灰化はどの動脈硬化の病変にも見られる現象ですが、一般的には老化によって起こるメンケベルグ型硬化(中膜石灰硬化)が知られています。50歳以上の人に多く、動脈壁の変性や壊死過程と理解され、血流を障害するほどの狭窄にはならない為従来はあまり重要視されていませんでした。つまり、動脈硬化の形成過程で最も重要な事はコレステロール代謝異常や平滑筋細胞の遊離や増殖であり、石灰化はその-過程の副産物の様に考えられていたからです。ところでI9世紀中頃に近代病理学の礎を築いたウィルヒョ一はこの血管石灰化が骨形成過程と類似している事から、アテローム硬化は石灰化過程では無く骨化過程であると指摘していたのです。その根拠は動脈壁に骨髄を伴った骨梁骨がある事を観察したからです。150年も前の観察は忘れ去られていたのですが、最近になって石灰化が骨形成過程に類似しているデータが次々出て来て、石灰化が骨形成と同様に能動的な因子によって調節されている可能性が出て来たのです。この事から石灰化を力ルシウム調節ホルモンによってコントロールで出来るかもしれないし、病変部の平滑筋細胞が骨芽細胞へ分化するという仮説も出て来ているのです。 
 
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動脈硬化と中性脂肪
 

粥状動脈硬化を作っている弼状部分は大部分がコレステロ-ルで、中性脂肪(トリグリセリド)の物は蓄積されていません。その為これまで動脈硬化と中性脂肪との関係はあまり重視されてきませんでした。しかし中性脂肪の値が高くなっても様々な代謝異常が発生して、それが動脈硬化に結び付くと言う事が分かってきたのです。一般に中性脂肪と言われる物は血液中ではカイロミクロンや超低比重リポタンパク(VLDL)として存在します。食物から摂取された脂質は肝臓に行く物と、小腸で再合成されてカイロミクロンになって代謝される物とに分かれますが、このカイロミクロンは次々に代謝されてLDLになって行きます。本来、LDLは最終的に血管の内皮細胞のLDLレセプターに結び付いて分解され、細胞膜やステロイドホルモンの合成等に利用されて行くのです。LDLを肝臓に持ち帰るいわゆる善玉コレステロールと言われているHDLは、肝臓で合成されると共にカイロミクロンがLDLへと代謝されて行く途中でも生成されるので、中性脂肪の代謝はHLDの量にも影響してきます。現に高脂血症では低HDLコレステロール血症を伴う事も多いのです。その代謝の途中の中性脂肪に富んだ物質はLDLその物より動脈硬化を起こしやすいという報告もあり、中性脂肪のコントロールは現在考えられている以上に重要かもしれません。 
 
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内臓脂肪は分泌障害
 

太っているからと言って必ずしも動脈硬化に成るとは限りません。動脈硬化を起こしやすい家族性高コレステロール血症の人は痩せた人が多いと言う事が知られています。ただ太った人は高血圧や糖尿病になり易く、動脈硬化の危険因子を持っていると言えます。最近では太り方が問題で、これには皮下脂肪型と内臓脂肪型とがあります。皮下脂肪型は女性に多く、内臓脂肪型は男性に多いのが特徴で、動脈硬化症に問題があると言われているのが内蔵型です。内蔵肥満とは腸間膜脂肪による肥満で、皮下脂肪に比べて代謝活性が高く、過栄養時に脂肪合成が速やか起こり、また運動時や低栄養時には脂肪分解がより活発に起こる事が分かっています。内臆脂肪が多い人では脂肪合成と分解が活発に行われて、その結果内蔵脂肪の容量に応じて遊離脂肪酸が多量に放出されます。その放出された遊離脂肪酸は、門脈を介して肝臓へ流入し、トリグリセリドに再合成され、コレステロールが 高くなり高脂血症の発症に関連します。また脂肪組織は単なるエネルギーの貯蔵組織だけで無く、特に内臓脂肪からは血栓形成促進因子、サイトカインやその増殖因子などの生理活性物質が分泌されます。これをアディポサイトカインと呼び、分秘臓器としての脂肪組織が動脈硬化に関連しています。 
 
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動脈硬化と食事
 

動脈硬化の予防や治療には何と言っても高脂血症になら無い事で、中でもコレステロールのコントロールが第一に挙げられます。コレステロールを多く含む食べ物といえば卵を筆頭にレバー、魚卵などで、既に高コレステロール値が高い人はこれらを多食する事は避けた方が良いでしょう。しかし実はコレステロールが食物から摂取されるのは全体の10%程度に過ぎず、90%は体内で作られます。ですから食べ物のコレステロール値に神経質になるよりもコレステロールが体内で作られるのを抑えたり、排除したりする事がより合理的だと言えます。コレステロールは胆汁酸の材料としても利用されますが、役目を終えた胆汁酸は再び回収されて再利用されます。ところが食物繊維はこの胆汁酸を吸着して排泄しますから、結果的に体内のコレステロールの色を減少させる事になります。つまりコレステロールを減らすには食物繊維を多く摂らなければなりません。またコレステロールだけで無く脂肪の量その物を減らす事も大切です。同じ脂肪でも魚脂に多く含まれている多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA( ドコサヘキサエン酸)などにはLDLを低下させてHDLを増加させる働きがあります。更に血液をサラサラにして血栓を出来にくくし、中性脂肪そのものも減少させる事が出来るので動脈硬化を改善する脂という事では魚が一番です。ただ、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸は酸化しやすいので、鮮度の良い物を選ぶ必要が有りますし、過度に熱を加える科理法は遥けた方が得だと言えます。最も身体に良いとは言っても脂ですからカロリーは高いのでご注意を。またLDLコレステロールを酸化させない為の抗酸化物質としてはこれまで知られているピタミンC、ピタミンE、カロチン等と共に、緑茶、紅茶、赤ワイン、ココアなどのボリフエノール類は有効です。色んな種類の抗酸化物質を少しずつ万遍なく摂取する事です。

 
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血管新生と動脈硬化
 

血管新生は通常は既存の毛細血晋から新しい血管が生まれる現象です。正常な状態では女性の生理過程等で起こりますが、組織が病的な状態になっても起こります。最も知られているのが癌の増殖や転移の時ですが、他にも糖尿病性網膜症、リウマチ性関節炎等でも見られます。動脈硬化の場合血管の外膜と内膜へ栄養を供給する血管栄養血管(毛細血管)から新たに血管新生が起こって来ます。すると血管の内側にある内皮細胞は増殖を開始して肥厚して行きます。この血管新生は、促進因子と抑制因子のバランスが崩れて促進因子が優位に立った時に起こります。促進因子は沢山ありますが、その中でも重要な物が2つあります。1つは動脈硬化の進行の過程において、毛細血管の内皮細胞にある特異的な増殖因子である血管内皮増宿因子(VEGF)が活性化する事が明らかになっています。もう1つは動脈硬化の血告部位は局所的に虚血になる為低酸素状態になりますが、その酸素濃度の低下も重要な因子なのです。癌を始めとして生活習慣病の行き着く先にある動脈硬化もこの血管新生が深く関与している訳です。

 
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動脈硬化とエストロゲン
 

男性に比べて女性は動脈硬化を起こしにくく、冠動脈疾患の発症は成熟期の女性で男性のおよそ10分の1程度です。これは女性ホルモンのエストロゲンの分泌により守られている為ですが、更年期を迎え平均55歳を過ぎると女性の冠動脈疾患も増え、高脂血症の頻度もぐんと高くなります。しかしそれでも男性の半分以下です。古くからこの事は知られていたにも関わらず詳しく検討される様になったのはつい最近の事です。エストロゲンには脂質代謝改善効果があり、HDLコレステロールを増加させ、LDLコレステロールを減少させる事が知られています。しかし、エストロゲンレセプターの血晋平滑筋細胞や内皮細胞における作用機構はまだ充分に明らかになってはいません。Stampferらが48.470人のの閉経後の女性について10年間の追跡調査を行った結果、低容量のエストロゲン補充療法で冠動脈疾患の発症が減少したと報告しています。日本の研究では、労作性狭心症の患者にエストロゲンを舌下に含ませると、運動をしても心虚血が起こるまでの時間が長くなる事が報告されています。また、米国の心臓学会でも、エストロゲンの作用でアセチルコリンが冠動脈をより拡張させるという研究結果を報告しています。ただ子宮内膜がエストロゲンにより異常増殖し子宮体癌を引き起こす確率が2~8倍にもなるそうでエストロゲン療法では子宮体癌のリスクが高くなる問題があります。 
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インスリンと動脈硬化
 

疫学的に見て、糖尿病患者が心筋梗塞、脳梗塞、虚位桂心疾患、下肢閉塞性動脈硬化症等になる確率は、そうで無い人に比べて2~数倍の発症率になっています。糖尿病がどうして動脈硬化を起こすのかは最近ではインスリン抵抗性症候群という概念で説明しています。これは糖尿病になるとインスリン作用不足で、筋肉での糖の取り込みが低下します。その為に糖代謝を補う為に代償的に膵臓でのインスリン分秘が亢進し、高インスリン血症が起こるのです。インスリンの作用不足が起きるとリポ蛋白リバーゼ活性低下、肝臓でのVLDL合成亢進、LDL受容体活性低下が起きて脂質の代詩異常を起こします。また耐糖異常で高血糖を起こし、血管内皮細胞機能を傷害したり、糖化による蛋白変性をもたらし、動脈硬化が進みます。更に高インスリン血症ではそのインスリンが腎尿細管におけるナトリウムの再吸収を促進し、血管壁平滑筋細胞を増値して高血圧の原因になるのです。糖尿病における動脈硬化の子防は血塘値のコントロールだけで無く、インスリンによる代謝の正常化も問題になって来るのです。 
 
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血液中の脂肪
 

脂肪は水に溶け無いので、水に馴染む蛋白質と結び付いて血液中を運ばれます。この蛋白質と結び付いたトリグリセリドやコレステロール等がリポ蛋白です。リポ蛋白は大きく分けて5っです。

●カイロミクロン
一番大きいリポ蛋白。比重0.95。トリグリセリド85~90%。コレステロール6%
●超低比重リポ蛋白(VLDL)
カイロミクロンの次に大きい。比重0.95より大きく1.006以下。トリグリセリド50%
コレステロール19%。リン脂質18%
●中間比重リポ蛋白(IDL)
大きさはVLDLの1/2。比重1.006より大きく1.019以下。低比重コレステロールになる。
●低比重リポタンバク(LDL)
いわゆる悪玉コレステロール。比重1.019より大きく1.063以下トリセリグリド10%。コレステロール45%。リン脂質23%
●高比重リポ蛋白55(HDL)
いわゆる善玉コレステロール。比重1.063より大きく1.210以下。トリグリセリド2~5%
コレステロール18%。リン脂質50%
 
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狭心症
 

狭心症は一過性心筋虚血に原因する胸痛症候群の事です。一般的には心筋梗塞は危ないが狭心症は大丈夫だと言う考えが流布されていますが、そうとも言い切れません。虚血の原因は冠動脈アテローム硬化による狭窄があり、運動や精神的な興奮により心筋酸素需要が増大して、冠動脈への血流が足り無くなり発作が起こります。それ以外に、冠動脈痙攣縮による機能的な狭窄もあります。狭心症と言っても軽い物から致命的な物まで色々です。放つて置くと無症状期から安定狭心症期、不安定狭心症期に移行して、急性心筋梗塞症や心不全に至り死とする恐い病気なのです。治療法は薬剤では冠動脈拡張の為のニトログリセリンや血小板凝固抑制剤等を使用します。また、外科では冠動脈バイパス手術やカテーテルを用いた経皮的冠動脈形成術やバルーン療法等があります。現在は狭心症の進行の様子は心臓カテーテル検査や冠動脈造影で病変の状態が良く分かりますので、定期的な検査が何より大切です。しかし、冠動脈の狭窄を起こす原因である動脈硬化の5大リスク因子(高血圧、高コレステロール、喫煙、肥満、糖尿病、)と共に高尿酸血症、甲状腺疾患等の基礎疾患を改善しなければ、確実に進行していくのです。
 
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血栓と動脈硬化
 

血栓が起こる要素は、血流と血液性状と血管壁の変化によって起こります。血液の中の血漿には凝固抑制因子の物質や蛋白質の繊維素であるフイブリン網を溶かすプラスミン等があり、血が固まらない様にしています。また、正常な血管では抗血栓活性がありますが、それは血管内皮細胞に血小板凝集抑卸、凝固阻止、フィブリン溶解等に関わる物質があるからです。このように絶えず血液が固まらない様に万全の備えが出来ているのですが、動脈硬化が進行していく過程において、血液が固まるリスクが次第に増えてしまいます。血栓が出来やすくなるのは血管壁の肥厚や狭窄によって血の流れが不規則になる事と好発部位である分枝の所や曲がった内壁に絶えず力学的な力が加わる事が挙げられます。また、内皮細胞自体も障害されて行きますので抗血栓活性が低下していきます。更に動脈硬化の部位の粥腫(プラーク)が破裂したり、裂け目が出来ても血栓が起こります。それは血波の中の血漿成分が粥腫の中に沢山集まっているマクロファージと接触する事になりマクロファージ上にある血液凝固外因系が作動してしまうからです。この典型的な症状が急性心筋梗塞なのです。

 
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動脈硬化とストレス管理
 

ストレスが高血圧や動脈硬化等循環器病の危険因子となる事は良く知られています。性急で競争心の強いタイプAの性格やストレスを受けやすい人は、心筋梗塞のリスクが高いのです。ストレスが加わると、交感神経一副腎髄質系の活性化により、カテコールアミンというホルモンが過剰に分泌され、心拍数が増加し、皮膚や内臓の血管収縮が起こり、血圧が上昇します。カテコールアミンはLDLコレステロールを酸化させる働きがあります。酸化LDLは強力な血管傷害性を持っているので、酸化LDLが 産生されると血中の単球が血管内皮細胞からのシグナルを受けて、マクロファージ化して酸化LDLを貧食する事によって泡沫細胞が形成され、プラークを作って行きます。更にカテコールアミンは直接、またはトロンボキサン(TXA2)を介して血小板の凝集能や粘着性を高め、血液を凝固しやすくします。ストレスによってこれらの反応が繰り返して起これば、血管内皮は障害され動脈硬化が促進されるのです。普段からこうしたストレスのコントロールを心がける事で循環器病を予防あるいは治療効果が期待出来るので、ストレスマネージメントは重要です。リラクセーション、・バイオフィードバック、自立訓練法、瞑想法等を行ったり、カウンセリングを受けたりして精神の安定を図る事も必要です。
 
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動脈硬化のコントロール
 

ヒトは年を取ればば誰しも血管も老化しますが、驚くべき事に動脈硬化はすでに小児の時に始まっています。しかし実際は血管の内腔狭窄が75%以上にならないと血流の減少は起こら無いとされていますから、生きている間に内腔の狭窄を75%以上にしない事と、出来てしまった粥状硬化巣が破れて血栓などが起こら無い様にすれば良い訳です。これまで一旦起こってしまった動脈硬化は不可逆的でどうにもならないとされていましたが、最近ではコントロールによって硬化巣が退縮する事も知られています。動脈硬化の予防と改善の為には何と言っても危険因子を避け無ければなりませんが、動脈硬化の危険因子と看做されている物は200以上にも上ります。とは言ってもその中の5大因子である高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙を退ける事でリスクはぐんと小さくなります。特に血清コレステロールと中性脂肪(トリグセリド)のコントロールが重要です。血清コレステロールでは、LDLのコントロールはプラークの形成を抑えると共に、退縮させる事が明らかになっています。トリグリセリドと動脈硬化の関係はコレステロールほど明確ではありませんが、一言でいえば動脈硬化を退けるには脂っこく無い血液にする事です。



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